今日の試合速報

チケット購入はこちら

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第7節 愛媛 vs 福岡】レポート:福岡を上回る決定力を示した愛媛がホーム無敗をキープ。課題の攻撃面で大きな自信をつかむ。(12.04.09)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2年ぶりの対戦となった愛媛と福岡とのカードは、序盤から動きのある展開になった。先制点はいきなり前半3分に生まれる。左サイドでボールをつないだ愛媛は大山俊輔が絶妙のクロスを放り込み、ゴール前に入ってきた有田光希がそれを落ち着いて押し込んだ。しかし、わずか6分後には福岡が反撃。愛媛の園田拓也が頭で落としたボールを福岡は坂田大輔が逃さずカット、そのままドリブルで持ち込むと最後は成岡翔がきっちりボレーで流し込み、同点に追いついた。

その後も愛媛は大山が立て続けに決定機を迎えるなど、左サイドから福岡を崩しにかかってゴールを狙ったが追加点には至らず。主導権を握っていたもののバルバリッチ監督が「前半は相手との距離が離れてしまい、なかなか思うようにプレスをかけられなかった」と振り返るように、後半39分には逆に福岡が左サイドを突破。クロスから最後は末吉隼也がボレーで合わせるなど、京都戦を思い起こさせるようなしたたかな攻撃も見せていた。

ただ、この日は愛媛が福岡の隙を逃さなかった。前半42分、DF浦田延尚が一気にゴール前まで駆け上がると、福岡のDFがクリアをもたつくところを突いてJ初ゴール。さらに後半開始直後には、GK秋元陽介のキックから有田が抜け出して2点差とし、さらに後半16分には赤井秀一が内田健太のクロスに頭で合わせ、今季最多となる4点目を奪って勝負を決めた。福岡としては京都戦に続いて早い時間帯に失点をしてしまい、常に追いかける苦しい展開に追い詰められた。成岡の2得点など、この試合でも高い得点力を示して流れに乗りそうな時間帯も作りながら、愛媛に隙を与えて畳み掛けられた。「ファーストディフェンダーが弱く、強さと角度がまだ徹底できていない」と前田浩二監督は試合後に課題を語ったが、次の水戸戦(4/15@レベスタ)に向けてまずは2試合で7失点を与えてしまった守備の再構築が急務だ。

一方の愛媛もスコアを見れば快勝に終わったものの、4試合ぶりの複数失点を許した守備は修正が必要。前線からプレスをかけるタイミングや最終ラインのコントロールなど、これまでの試合に比べると守備の組織が乱れるシーンも多かった。城後寿との1対1を2度防ぐなどファインセーブを続けたGK秋元陽介の活躍がなければと思うと、ぞっとする展開。チームの向かう方向性は一貫してブレてはいないが次の草津戦( 4/15@正田スタ)で、アウェイでの今季初勝利をつかむためにもチームとしての守備は一層、突き詰める必要がありそうだ。

それでも「最終的には得点差をつけて勝てたことに満足しないといけない内容だと思う」とバルバリッチ監督が振り返ったように、攻撃陣が出した結果と内容はこの試合最大の成果。有田が前線でボールを受け、あるいはスペースを作ったところに大山や赤井、前野貴徳が飛び込むなど、2列目を含めた攻撃の厚みに関しては狙い通りのプレーが出せた。今季、アウェイでは3試合でわずか1得点。まだ勝利のないアウェイで勝つためにも、このイメージを次の草津戦につなげることで、今季初の連勝を目指したい。

以上

2012.04.09 Reported by 近藤義博
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2025/12/21(日) 10:00 知られざる副審の日常とジャッジの裏側——Jリーグ プロフェッショナルレフェリー・西橋勲に密着