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【J2日記】栃木:相手の度肝を抜いたストライカー(12.04.11)

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千葉戦の試合後、サビア選手とがっちり握手を交わす棗選手。

アフリカ人選手のような身のこなしを見せる棗選手。

千葉、熊本にホーム“グリスタ”で連勝した栃木は、ただいま5戦無敗。開幕2連敗を喫しましたが、ここにきてようやくエンジンが温まってきました。

今季初の2連勝に多大なる貢献をしたのが、川崎Fから期限付き移籍で加入した棗佑喜選手。千葉戦ではサビア選手の劇的な決勝弾を得意のヘディングからお膳立てし、続く熊本戦では左サイドからの低いクロスに対してDF2人に囲まれながらもニアサイドで合わせて先制点をゲット。これが嬉しいプロ初ゴールとなりました。「家族や周りの方から『おめでとう』と言われました」と初ゴールの反響を話したくれた棗選手は続けて、「まず1点取れたのでホッとしました。これでプロとしてスタートできますね」。自身も周囲も待ち望んでいたゴールをマークできたことに安堵の表情を浮かべていました。

熊本戦では相手DFのマークを巧みに外したゴールシーンも印象的でしたが、衝撃的だったのが前半30分に訪れた決定機。菊岡拓朗選手がゴール前に入れたロングフィードを、空中でDFを背負いながらまずは胸トラップ。着地するとリフティングを1回入れて、すかさずバイシクルシュート。ゴールマウスは惜しくも捉え切れなかったものの、その身のこなしはアフリカ人選手のようでした。滞空時間が長い上にジャンプするタイミングも独特な棗選手。その高い身体能力に熊本の原田拓選手は驚きを隠せなかったようで、試合後にこんなコメントを残していました。

「ミーティングで前線の棗選手が大きくて強いし、守備ではハードワークしてくると言われていましたけど、皆が想像していた以上にヘディングが強かった。うちは前からプレスにいけていたけど、相手が多少アバウトに蹴るボールに対して棗選手が競ることでこぼれ球ができていた。そこは衝撃というか、『やるな』という感じでしたね」

原田選手のコメントを棗選手に伝えると、「ありがたいですし、嬉しいですね。自分ができることを一生懸命やってゴールが生まれればいい。とにかく自分ができることを100%出したい。そうすることで成長できるし、課題も見えてくると思っています。常に100%、それを意識したいですね」。初ゴールに浮かれることも、驕ることもなく、常にチームに貢献することを心掛け、チームの勝利にプライオリティを置く。その姿勢と信念を貫き、ゴールを重ねながら真のエースに成長していく棗選手の今後が楽しみです。

今節、アウェイ町田に乗り込む栃木。川崎Fサポーターにとっては目と鼻の先だけに、「応援に来てくれたら嬉しいですね」と棗選手。川崎Fサポーターの皆さん、棗佑喜、絶好調です。プロ2ゴール目、観に来ませんか?

以上

2012.04.11 Reported by 大塚秀毅
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