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【J1:第6節 浦和 vs 神戸】プレビュー:成長を続ける浦和は4戦負けなし。神戸は苦手とする相手だが、ここで勝って上昇気流に乗る(12.04.13)

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今の浦和は日々のトレーニング、毎節の試合が確実に血となり、肉となっていることがはっきりと見て取れる。「このチームの良さというのはその試合で出た反省を次に活かせていること」と槙野智章も成長を感じ取っている。

前節は過去8試合勝てていなかった苦手の鹿島を3ー1で下し、4年ぶりの白星を飾った。鹿島が不調に苦しんでいることは差し引かなければいけないが、収穫のある内容を見せた。特に相手を完璧に崩して決めた得点の数々は間違いなく日々の積み重ねの成果だった。

ミハイロ ペトロヴィッチ監督は日頃から「サッカーではボールのないところでの動きが重要」と口を酸っぱくして訴えているが、鹿島戦のゴールはまさにそういった動きから奪ったものだった。選手たちは3人目の動きを意識して攻撃を仕掛けており、そのイメージが試合を重ねるごとにシンクロするようになってきている。

崩しの局面で重要な役目を担うポポ、マルシオ リシャルデス、柏木陽介の1トップ2シャドーのコンビネーションがいいのも心強い。長くコンディション不良に苦しんでいたマルシオは鹿島戦でようやく今季初スタメンを飾ったばかりだが、ポポ、柏木とこれまでずっと一緒に戦ってきたかのように息の合ったプレーを見せており、このユニットの伸びしろの大きさを感じさせた。

12日に埼玉スタジアムで行った練習では主力組11人対控え組12人のゲーム形式のトレーニングを行ったが、この3人がうまく絡んで攻撃を仕掛けた際には数的不利を感じさせないパフォーマンスを見せていた。「クオリティの高い選手と一緒にプレーするのは楽しい。日々、連携が良くなっているし、僕は彼らのペースについていこうと意識している」とポポは充実感を漂わせる。

今節対戦する神戸は開幕2連勝のあと3連敗と浮き沈みの激しい滑り出しを切っている。シーズンオフに注目を集めた大型補強による戦力の入れ替えで、まだチームが固まっていないのかもしれない。ただ、前節の清水戦を見た限りでは、昨季飛躍の要因となった前からのプレス、素早い攻守の切り替えからスピーディにゴールに迫ろうとする攻撃の形は出ていた。

リーグ戦3試合連続無得点と結果は出ていないが、和田昌裕監督は清水戦後に「負けたので悪い流れを断ち切れたとは思っていませんが、選手たちもこういう内容、積極的な守備というところでこれまでのゲームよりも良くなっていると思います」と手応えを口にしていた。

その神戸と対戦する上で浦和が最も警戒すべき選手は、やはり吉田孝行だろう。浦和戦では2008年から4年連続、合計7ゴールも決めている“レッズキラー”だ。彼を自由にするようなことがあれば、今回も痛い目を見るはずだ。吉田は守備でも手を抜かないタイプであり、積極的なプレッシングで相手の攻撃を限定し、プレスバックでボールを奪うのも上手なので非常にやっかいだ。

また、大久保嘉人にも注意を払わなければいけない。清水戦で神戸がいい攻撃の形を作った際、その多くの場面に大久保が絡んでいた。ボールをキープできて、局面を進めるパスも出してくる背番号10は要注意だ。大久保も吉田同様に守備でも貢献度が高く、アグレッシブな寄せでボールを取るのに長けているだけではなく、危険なスペースを埋める隠れたファインプレーも見せる。

新加入の野沢拓也も警戒しておく必要がある。まだ周囲と噛み合っていない場面も見られるが、一瞬にして局面をがらりと変えるパスセンスは危険。味方に高さのある選手がいるため、鹿島時代に猛威を振るったセットプレーでも脅威となる。

浦和は神戸にリーグ戦5連敗中と辛酸を舐めさせられており、埼玉スタジアムでは一度も勝ったことがないが、ここで鹿島戦同様にジンクスを払拭し、新たな歴史を刻んでいきたい。

2012.04.13 Reported by 神谷正明
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