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【J1:第8節 大宮 vs 札幌】プレビュー:首位争いのチームに快勝し、最下位に足元をすくわれる――大宮の歴史は繰り返すのか?迎えるは未勝利の札幌(12.04.28)

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前節、浦和とのさいたまダービーに完勝した大宮が、ホームに札幌を迎える。ダービーでは東慶悟が復帰し、自身のゴールこそなかったものの、それまで停滞していた攻撃を見違えるように活性化させた。後半は自陣に押し込まれ、一方的に攻め込まれたが、「みんなで集中を切らさずに守れた」(菊地光将)と、今季初の無失点試合に胸を張った。攻守ともに手応えと自信をつかみ、ゴールデンウィークの入り口にホームで連勝を飾り、勢いに乗りたいところだ。

だが昨シーズン、うんざりするくらい書いてきたことだが、大宮は連勝ができない。最後に連勝したのは、2010年の第28、29節。J1昇格から7年間チームを引っ張ってきた藤本主税が「このチームは良い試合をしたあと、それを継続できない」と繰り返し嘆いていたように、良い内容で勝利しながら、それが嘘のように次の試合ではふがいない内容と結果に終わってしまう。象徴的な例が昨シーズンの第27、28節。首位の柏に3−1で快勝を収めながら、最下位の福岡に0−2の敗戦を喫した。
前節と今節、状況があのときと似ている。前節時点の浦和は2位。首位争いをするチームに対し、慎重な立ち上がりから開始早々に先制すると、ある程度引いて守り、効果的にカウンターで追加点を挙げ、猛攻をしのぎきった。そして次節、最下位を相手に逆に守りを固められ、セットプレーとカウンターの2発に沈んだ。言うまでもなく現在の札幌は1分6敗といまだ白星なしの最下位。どうも危険なフラッグな気がしてならない。札幌について大宮・鈴木淳監督は「守備意識が高く、ハードワークしてくるチーム」と評しているが、昨シーズンの福岡もそうだった。
大宮は前節のダービーでは、自分たちのストロングポイントを前面に押し出すより、まず相手のストロングポイントを消す戦い方を選択したが、この試合では当然、アグレッシブな攻撃サッカーで勝負するだろう。札幌は前節の川崎F戦もそうだったが、後半に逆転負けを喫することが多いのは、「ハードワークするだけに後半になってフィジカルがキツくなって間延びしてくる」と指揮官は見ている。「こちらがしっかりボールを動かして、相手を走らせる」(鈴木監督)ことができれば、大宮の得点チャンスは増えるはずだ。
問題は、はっきり引いて守りを固められたときに、札幌の守備をこじあけられるかどうか。大宮自身が前節の後半、ベタ引きになって相手にスペースを与えず守りきっただけに、「守りを固める相手から点を取るのは簡単ではない」(渡邉大剛)ことはよく分かっている。先制点を与えないようにするのはもちろんだが、勝点3を取るためには点を取りに行かなくてはならない。その点で、東の復帰によって新しい攻めの形ができていることは心強い。第3節の負傷で離脱していた東は外からチームを見ていて、「選手が自分の位置にいるだけで、バラバラに感じた」という。そこで「もっと自由に動いてポジションチェンジしよう」と、2列目の渡邉大剛、チョ ヨンチョルらに働きかけたことが、浦和戦での先制点につながった。「人数をかけて回せれば、相手もマークしずらいしスペースも空く」(チョ)と、前線の連係による崩しに自信を見せている。
そして大事なのは「シュートで終わること」(東)だ。札幌は当然、人数をかけてくる大宮の攻めが中途半端に終わったところを、すかさずカウンターで反撃をねらう。札幌の前線には、「ボールを持たせると何かやってくる(東)」前田俊介がいる。「前線で嫌らしい動きをして、前田が起点になって攻めてくる」と、鈴木監督も警戒しているように、前田が絡んで決定機を多く演出しており、前節には自身の今シーズン初得点も挙げている。
札幌は確かに勝ち星からは見放されているが、総得点、総失点はそれほど悪すぎる数字ではない。ケガ人が多く、中盤から前はメンバーを固定できない状況が続いていたが、ここに来て砂川誠、内村圭宏、宮澤裕樹らが続々と復帰。水曜日は河合竜二が別メニューと報道されたが、木曜日には全体練習に合流している。反撃の狼煙を上げる準備が整ってきた。特にベテラン・砂川 誠の復帰は、後半に崩れることの多いチームにとって、精神的な支えとしてもその存在は大きいはずだ。

おそらくは大宮が主導権を握ってゲームを進めるだろうが、札幌も陣容を整え、虎視眈々と牙を研いでいる。鈴木監督が課題として挙げ続けている「攻めているときのリスクマネージメント」がおろそかになれば、昨シーズン第28節・福岡戦の二の舞を演じる可能性は決して低くない。大宮が呪縛から抜け出せるか、札幌が浮上のきっかけをつかむか、勝負の行方に注目だ。

以上

2012.04.27 Reported by 芥川和久
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