この両チームが14位(G大阪)と15位(鹿島)という順位で顔を合わせるとは思わなかった。第7節が終わった時点でともに勝点は7。ここ10年で最も勝点を稼いだチームと、タイトルを獲得してきたチームが、今季は出遅れた。しかし、ともにリーグ戦を連勝し復調の兆しを見せ、鹿島は興梠慎三が、そしてG大阪は佐藤晃大が3試合連続で得点で、エースとしての期待に応える活躍でチームを牽引している。どちらも3連勝で、この流れをさらに強くしたいと考えているはずだ。
G大阪は明神智和が復帰したことが大きい。さらに本来はボランチの武井択也が2列目をこなすことで守備の部分が整理された。コンパクトな布陣と守備の意識が高くなり、前節は清水を圧倒する内容で勝利をおさめている。もともと攻撃的なサッカーを信条とするが、いましばらくは守備の意識を強めた戦い方をしてくると思われる。しかし、鹿島にとってはそのほうがやりにくさを感じるのではないだろうか。不用意にパスを奪われると、いまのG大阪の攻撃は非常に速い。一気にゴール前まで強襲してくる力があるため、警戒が必要だろう。
鹿島は水曜に戦術練習、木曜に紅白戦を行ったが、さまざまなメンバーとシステムを試していた。この2試合はボックス型の中盤の底に青木剛、梅鉢貴秀を置いていたが柴崎岳が復帰してきた。怪我明けの前節は、フル出場をメディカルチームから止められていた関係でベンチスタートとなったが、今節からは間違いなくスターティングメンバーに名を連ねることだろう。ただし、そうなるとシステムがどういう形になるのか注目される。
怪我をする前の柴崎はボックス型の2列目をこなしていた。前節も出場直後は2列目に入ったが、後半からはダイヤモンド型のアンカーに移りすばらしいパフォーマンスを見せた。能力が高いだけにどこのポジションでもこなせる選手ではあるが、やはり本職はボランチと思われる。本人は複数のポジションをこなす難しさを感じながらも「切り替えてやるしかない」と言うが、彼の起用法が鍵を握ることになるだろう。
また、興梠だけでなく攻撃陣も好調を維持する。いまだにリーグ戦ではノーゴールだが、大迫勇也の状態はいい。ドゥトラも移籍後初ゴールを決めたことで、いち早くチームに溶け込んだ。加入6年目の遠藤康もようやく周囲の期待と同等の活躍を見せてくれるようになった。
昨季の対戦ではG大阪にホームでもアウェイでも勝つことができなかった。特に7月27日のカシマスタジアムでの試合は、1-4と屈辱的な大敗を喫している。ピッチでの雪辱は、ピッチで晴らすしかない。
以上
2012.04.27 Reported by 田中滋
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