町田との対戦を終えた相手チームの監督は、しばしば同じ点を口にする。町田が繰り広げるゲーム内容の良さと、目指すサッカーの質の高さだ。町田はこれまで多くの試合で、ポゼッション率で対戦相手を上回ってきた。パススピードも速く、相手の嫌なところでボールを動かす場面を増やしているが、前節の草津戦では前掛かりに攻撃する最中、2失点を喫して敗れ、前々節の徳島戦では、セットプレーからの1失点を取り戻せなかった。
「アルディレス監督は手応えを感じながら、ブレずに続けることがチームにとって大事だと考えているのだと思う」と、岡山・影山雅永監督。町田は昨季、ポポヴィッチ監督がベースを敷いたポゼッションサッカーを、オズワルド アルディレス監督の指揮下で進化させる途上にある。頻発するミスやフィニッシュの精度という明確な課題や修正点に向き合い、成長している。22位という順位ではあるが、現在の得点数は14で、町田で3年目を迎える鈴木崇文と、東京Vから期限付き移籍でプレーする平本一樹で9得点を挙げている。得点数だけを取り出してみると岡山の16と大差はないが、失点数は下から2番目に多い29。しかし守備面においてもアルディレス監督は、「(けが人を多く抱え)選手は100%の力を出し切った上でのことなので、それ以上のことを注文するつもりはありません」と話す。
岡山は前節・栃木戦で、右ワイド・石原崇兆が今季初ゴールを決めて、4試合ぶりに勝点3を手にした。「仕掛ける時のイメージは出来ていたが、シュートのイメージはなかった。打つしかない状況で、思いきりいけたのがよかった。いつもゴールを狙っていけば、ああいう形も出るんだと改めて思う」と石原。また3トップの2枚であるチアゴ、川又堅碁の組み合わせについて、チアゴは、「彼(川又)とはコミュニケーションがとれる、会話が出来る。彼は僕のオフサイドを理解している。だからやりやすい」と、10年、期限付き移籍でブラジルに渡り、プレーした川又との可能性を感じている。
ボランチ・千明聖典は「個人的には繋ぐ意識が強くなりがちだけど、栃木戦では最初からガツガツ前に仕掛けていこうというイメージでいたので、勢いが出ていた。町田はDFラインの背後をついていけたら嫌がるだろうから、そこに人数をかけて、立ち上がりから勢いを出したい」と話す。自分たちのペースに持ち込もうとする町田に対して、多くのチームが激しくプレッシャーを掛けるが、岡山もコースを限定しながらインターセプトし、パスの出どころへの厳しいプレスでボールを奪って、マイボールにしたい。
立ち上がり10分、20分間の重要性を最近、認識し直した両チームは、「(立ち上がりに気合いを見せることは、)決まり事だと思うし、そうじゃないといけない。俺、試合前に必ず大きい声出すんです。集中しろっみたいな。ほわぁーとしてると思ったら必ず」(千明)。影山監督は、「この試合に勝つためだけに、かっこいいかっこわるいは関係なく、しっかり戦います」と話した。今季初めての平日ナイトゲーム、かっこわるい勝利もまた、悪くない。
以上
2012.06.12 Reported by 尾原千明
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