●西野朗監督(神戸):
「4試合目ということで時間もかなりももらっている中で少しずつ選手個々のプレースタイルとかグループの良さとか方向性を少しずつ出すことができているのかなという感じがあります。好調のジュビロとのアウェイゲームということでリアクションのサッカーになると多少予測していましたが、それを選手がスタートから自分たちからアクションを起こし、いい守備からいい攻撃を仕掛けていくというリズムをキックオフから連動してできた流れが先制につながったと思います。前半の残り20分はかなりリアクションになりましたが、そこを耐えられたことでハーフタイムに修正して後半に結びつけられたのではないかと思います。臆することなく自分たちでアグレッシブにアクションしていくサッカーというのが我々の方が少し時間が長かったかなと思います。そこで有効に得点できたということで勝利の要因はそこにあると思います」
Q:就任初勝利となりましたが、4試合目というのはご自身として早かったですか?
「そういうエクスキューズはできない世界ですし、何日目だろうが、初戦の4日しか準備期間がないと言ってもそれは言い訳になることではないのですし、常に結果が求められる世界です。ただ、瞬間的に出せたとしても、中長期的にコンスタントに自分たちの力を出していくための準備もその中に必要だと思っていますし、そういうことがこの試合につながったというか、積み上がってきた結果だと思っています。1試合目でも結果を出したいという思いは当然ありました。ただ、相手が今本当にいいサッカーをしていると感じていたジュビロでしたし、そのチームに対してこういう結果が出たことはやっていることも間違っていないと思いますし、選手もそれを実践してやってくれていると。これをベースにしてさらに精度を上げて戦っていきたいと思います」
Q:前後半の立ち上がりに得点を取れたことが相手に対してプレッシャーをかけることにつながったと思いますが、試合運びに関しても及第点をつけることができますか?
「ピッチコンディションとしても(パススピードが)高速なピッチでしたし、ジュビロはポゼッションサッカーを多用してくるという中で、我々もそれ以上にコンパクトなエリアの中で勝負していかなければいけません。それを怖がらずに最終ラインも落とさないでディフェンスというエリアをジュビロに与えない中でやっていこうと。そのコンパクト性がやはり実践できた結果だと思いますし、それを最初からリトリートしてのディフェスのラインを引かないでアグレッシブに出れたというところがいいスタートだったと思います。ジュビロもそこまではハイプレスがかかってくるとは予測していなかったと思います。うちの前線もいいチェイシングをして、駒野友一への縦パスを狙っていくということで、そこでスピードを上げさせないという狙いも少し取れて序盤は戦えたと思います」
Q:この中断期間、攻守で積み重ねてきたことがこの試合で出たと感じる部分は?
「自分の中で戦い方や戦術の部分で偏りたくないと思っていました。今までのヴィッセルのチームスタイルはある程度ディフェンスからカウンターアタックです。それも多少旧タイプなカウンターアタックというか、全員で守備をして少ない人数で攻めていくと。そういうところから自分たちもスイッチを常に入れられるボール保持も考えていった上で今までのよさであるカウンターアタックが取れるような、それを両方状況に応じてやれないといけないということで、つなぐところはしっかり保持してそこから攻撃を仕掛けていくと。その中で有効にロングフィードを使っていったり、そういったところも柔軟にというか少し幅を持たせた意識づけだけでした。カウンターアタックもコレクティブにパス交換しながら速い攻めを仕掛けていくという感覚をみんなで共有し、自信を持ってやればボールは動かせると。そのあたり、特に攻撃の意識づけを強調しながらやってきました」
以上
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