●影山雅永監督(岡山):
「全力を尽くして最後まで戦ったが力及ばす、というところだったと思います。ゲームの入り方は非常によく、いくつかのチャンスをつくることができたが、うちは決められず、湘南はそういう隙を逃さずに決めることができた。ここぞというところを感じる能力やゴール前に入っていくタイミング――1点目は素晴らしかったですね――を逃さないことも含めて我々はもっともっと努力して自分たちの力を上げていかなければいけないと思いました。ともあれ選手は最後まで点を取るために諦めずに90分間戦ったので、そのなかで湘南を相手にできたところもあるし、上位に食らいついて行くためにはもっと伸ばさなければいけない色々なものを見ることができた。我々の選手はナイスファイトしたゲームだったと思う。たくさんのサポーターが岡山から来てくれていつも我々に勇気を送ってくれるが、その方たちとアウェイでは喜ぶことができなかったので、つぎの1週間空いた甲府戦に向けてしっかりとコンディションを整えてホームでみんなで喜びあえるように努力したいと思っています」
Q:出場停止や怪我によって緊急事態とも言える状況のなかで湘南に対してどういう戦いをしようと思われていましたか。
「サブの人間も少なかったが、選手たちや我々内部では危機的状況だとあまり思っていない。いる人間でできるだろう、誰がどのポジションをやってもみんな役割を知っているから大丈夫だろうと、言ってはいないがそういう雰囲気があったので、それほどマイナス要素を感じてはいなかった。湘南に対してはさすがに上位を走る得点力のある、走力のあるチームですから、我々とコンセプトでかぶるところがある。そういうところで負けないようにしようと。中3日でお互いに疲労しているが、こういうときこそ我々のパワーを出そうということで選手たちと今日に向けて準備しました」
Q:右サイドから関戸選手と澤口選手で崩していく場面がよく見られたが、狙っていたかたちでしたか。
「今日だから狙っていたということではありません。ワイドの選手がボールを持ったときにボールサイドにいるシャドーや1トップの選手でどうにか相手を外していこうと日頃からトレーニングしているので、彼らが相手との兼ね合いを見てそういうプレーを出して行ったんだと思います。崩すところまでいったが、ゴール前でもう一工夫ほしいですね」
Q:ここでは去年開幕戦で0−5で負けているが、思い出される部分はありましたか。
「僕自身はまったくありません。選手のなかにはあれがあったから今日は絶対に逆のことをしてやるみたいに言った選手はいますが、実際には、危機的状況を感じてないのと同じで、そこまで去年のことを思ってる選手はいなかったのではないか。逆に僕たちにとっては、開幕戦でそういう負け方をしてから自分たちで立ち直っていったという自負があるので、そこまでマイナスの思い出にもなっていないと思います」
Q:その意味で今日のゲームの収穫は。
「このレベルやチームとしての走力、速さが湘南にはあったと思う。そこに対応するのはコミュニケーション含め大変になることは予想していたが、やはりカウンターから持っていかれる場面など、さらにコミュニケーションとスピードに乗った相手――そうさせないのが最初だが、これまで19試合で出てこなかったシチュエーションがたくさん出たので、試合を終えてトレーニングというのもなんだが、DFにとっては初めてのシチュエーションでいいトレーニングになったのではないかと思います」
Q:DFに焦りなど感じられる部分はありましたか。
「トップスピードで最終ラインに仕掛けてきたり抜けてくる選手が湘南にはたくさんいるので、冷静にやろうとはしているが、一瞬一瞬の判断が必要になるので、余裕を持ってというわけにはいかなかったと思うが、できるかぎりの対応を最後までやってくれたのではないかと思います」
Q:つぎの甲府戦はどんな試合にしたいですか。
「強敵が続くが、戦ったあとに結果は出てくるが、一試合一試合を通しながら成長していくことが我々にとって重要です。今日負けたが次の甲府戦に繋がる収穫もあるので、甲府にも勝つために全力を尽くします。ただそこに出た結果は受け止めながらさらにリーグ戦最後まで戦ううえで成長できるようにこの一試合を大事にしたいと思っています」
以上













