●水本裕貴選手（広島）
「見てもらってわかるように、試合はほとんどハーフコート（大宮陣内）で行われていた。だからこそ、こじあけられなかった悔しさがある。久しぶりの完封はポジティブにとらえたい。ただ勝ちがついてこなかったというのは、物足りない」

Ｑ：だからこそ、カウンターは怖かった。一つ怖いシーンがあったが、それ以外はよく守れたと思うが。
「監督からもリスクマネジメントをしっかりするようにと言われていた。今日の試合で点をとられるのであれば、カウンターかセットプレー。セットプレーでも後半は怖いのが１本あった。ただ、相手はアウェイだし15位という順位だから、ああいう戦い方になったんだと思う。ウチはこじ開けられなかった。でも鳥栖や新潟戦のように、変なボールの奪われ方をしたことはない。シュートまで行けていたし、ゴール前までも行けていた。進歩したのかなと思う」

Ｑ：攻撃の課題は？
「シャドーにもマンツーマン気味に守備できていた。だから、サイドで僕や（森脇）良太がもらって、そこを崩せればよかったのかなと思う。後半、自分もシュートを１本打ったが、前半の終わりも打てばよかったシーンがあった。もっと僕自身、積極性を見せればよかった。良太を見習って、行くところ・行かないところの判断をしながら、積極性を出せればよかった」

●森崎和幸選手（広島）
「勝点２を失ったという気持ちもあるが、勝点１がとれたということを、前向きに捉えていきたい。今年に入って、鳥栖や新潟など守備を固めてきた相手に対して我慢できずに１点をとられて負けてしまった。それに比べると、前に進んでいると思う。今日の試合は１点とれば、完全に勝てる試合。楽な展開になる試合だった。そこを崩せなかったというのは、まだ成長できるということ。ネガティブではなくポジティブに考えたい。他の試合をみても、今日は引き分けが多かった。今日はそういう日だったと考えたい」

Ｑ：相手が青山にしっかりとマークをつけてきていたが。
「アオにマンツーマンできていたのはわかっていたし、僕が上がって前で数的優位をつくろうと思った。それはアオにも伝えて、今日はアオがバランスをとって、僕が前に仕掛けるような形をとった。もう少し点に絡めるような仕事ができればよかった」

Ｑ：なかなか相手が崩れてくれないという印象だった。
「相手はボールを失うと自陣に素早く戻る。そこを徹底してやっていた。ただ、それが90分間続くのかなと思っていたし、どこかで点がとれるだろうとも思っていた。自分たちがそういう試合でありがちなのは、イライラしてくること。でも今日は別に、そういう空気はなかった。みんな、得点を奪う姿勢を最後まで見せていた。僕らはプロ。結果を出さなければいけない立場だし、引き分けには満足していない。ただ、今日の引き分けを意義のあるものにするためにも、次の試合で首位の相手と戦い、勝てるようにしっかりと準備したい。その前に予選リーグ敗退が決まっているヤマザキナビスコカップの試合があるが、しっかりと勝って、その勢いで仙台に乗り込みたい」

●佐藤寿人選手（広島）
「今日は最低限の仕事はできた。（相手の守備を）こじ開けることができればよかったが…。首位の仙台も引き分けたことだし、本音を言えば勝ちたかったが、負けないことも大事。ゲームをコントロールした中で進めることができたことはよかった。ああいう状況になれば、崩すというよりもこじ開けるしかない。そんなきれいに得点をとれるという感じではなかった。（清水）航平が抜け出して相手に倒された微妙なシーンは、確かに崩したもの。でも、どこかで無理をして守備をこじ開けなければいけない試合だった。それは決して簡単ではない。相手は流れの中からのシュートがほとんどなく、怖さを感じることはなかった。大宮もこういうサッカーをやりたくてやっているわけではないと思う。この順位にいる中で、ポイントをとりたいためにやったものだと感じている。理想を言えば、そういう闘い方をされた中でも、勝ちたかった。でもそこでバランスを崩して、失わなくてもいいものを失う必要はない。現実的な結果なのかもしれない。
（最後の決定機は）ちょっと自分のイメージとボールが違った。一番いい高さで、とらえることができなかった。ああいうギリギリの場面だったし、なんとしても点で合わせる形でフィニッシュしたかったが…。サイドからのクロスの部分、最後のところで今日は理想的な形にならなかった。ただ、非常に厳しいところを狙っているし、合えば（ゴール）というところ。ミカ（ミキッチ）は今日もいい形で突破してくれて、彼らしいタイミングで（クロスを）あげてくれていた。そういうところでうまく合えば、ビッグチャンスになった。でも、合う時もあれば、合わない時もある。そこまでチームとしてボールを運べて、我慢強く攻撃を続けることができたということで、勝点１は悪くない。次の仙台戦は、本当に楽しみ。僕たちは挑戦者というか、現時点でのチャンピオンに挑める。それはすごく楽しみだし、非常に独特の雰囲気のあるスタジアムで戦える。相当盛り上がると思う。そこまで時間もあるので、そういう雰囲気も楽しみたい。こういう中で戦うプレッシャーとかに、自分たちも勝たなければいけない、周りの結果も気になってくるような、上位で戦っていける楽しさをすごく感じている。今日も試合が終わった後、まず仙台の結果が気になった。そういう空気を、毎試合続けられようにしたい。自分たちがテッペンに立てば、当然周りからそういう目で見られる。まず、そこに行くためにも、この１週間、楽しんでいきたい」

●菊地光将選手（大宮）
「守備の規則を監督が求めていた。それを11人みんなで、しっかりとやった結果が失点ゼロということ。そういう中でもいくつかチャンスはあったので、そこを決めて勝つのが一番よかっただけど、まず連敗を止めたことはよかったんじゃないかと思う。前の選手がしっかりと守備をしてくれているので、狙いやすいところもあった。11人で戦った結果だと思う」

Ｑ：自分自身のこの試合でのテーマは？
「相手の１トップに対して、僕と（金）英權のところで、１枚は絶対につかまえに行こうと英權と話していた。そこを意識した」


●東慶悟選手（大宮）
「いろいろな経験をして、いろいろなことを吸収していける選手になりたいので、非常に感慨深い試合だったと思う」

Ｑ：もう少し攻撃で絡んでいければ、という感じ？
「監督がこういう戦い方をしたわけだから、僕自身がいろいろ言うことではない。ただ、失点０で抑えることができたことは、チームとして収穫。そこから攻撃していくことが、今後の課題になってくるとは思う。監督が代わってまだ時間が経っていないので、そういうことを一つひとつ、積み重ねていくことが大事になってくる」

以上