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【J2:第24節 栃木 vs 町田】プレビュー:気を緩めることなく、最下位・町田に挑む栃木。磨き抜かれたカウンターでルーキーを仕留められるか。(12.07.15)

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思いは確実に届いている。
「勝つしかねえだろ!逆襲栃木」
後半戦の初陣、山形戦からゴール裏に掲げられている横断幕は選手達を奮い立たせた。

リーグ戦の折り返し地点、松本戦から前節の鳥取戦まで怒涛の3連勝で9位に浮上。「0‐0で試合を進めれば負けない」という自信が、今の栃木を力強く支えている。下位を不得手とする栃木にとって前節の鳥取戦は難関だったが、主力不在、2度の負傷交代が重なるアクシデントを乗り越え、着実に勝点3を手にした。

勢いをそのままホームに持ち込み、迎え撃つのはJ新入生の町田。J1年目、最下位と、気が緩みがちな要素が揃い、上位に立ち向かうよりもハードルは高い。「間違いなく難しい試合になる。今まで以上に気を引き締めて、90分最後の笛が鳴るまで集中して戦いたい」と、大和田真史はいつも以上に魂を燃やす。町田に対して受けることなく挑む気持ちを持てれば、今季初の4連勝をたぐり寄せられるはずだ。

「町田戦ではカウンターの精度が求められる」
松田浩監督は今節のポイントをそう話す。前節はカウンターの精度が低く、試合を優位に運びながらも前半にゴールが奪えなかった。その反省を活かしつつ町田戦に向けたトレーニングを行ったが、オーガナイズディフェンスからのカウンターがハマらず、思うに任せないシーンが目に付いた。「カウンターを出せる時に刺す意識を持たないといけない。いつか入ると思っていたら入らない」と大和田はチャンスを逃さないことが重要だと話し、「ビックチャンスを確実に決めれば相手のテンションを下げさせられる。勝っていないチームは1、2点取ると(気持ちが)沈むのが早い。なるべく早い段階で相手を刺したい」と付け加えた。低い位置から執拗にボールを繋ぐ町田に対し、栃木の色は出しやすいはずだ。前節のような苦戦を避けるためにも、前半の早い時間帯に仕留める意識を強く持ちたい。

鳥取戦でも、紅白戦でも上手くいかない事態に直面したが、GKを含めたDF陣の集中力が切れることはなかった。トレーニングから常に高い意識を持って臨めているからこそ、試合でも最後のひと踏ん張りが利き、3連勝を3完封で飾れている。完全に取り戻した耐久力が、今節も勝点3を掴むための大きなウェイトを占めることは間違いない。「守備の局面でしっかり守備をやる」(松田監督)自分達のサッカーを町田相手にも貫き通し、3‐0で快勝した前回の再現を狙う。

下位に低迷する町田は、ここ4試合ノーゴール。ポゼッションスタイルが浸透せず、無理に繋ごうとするあまり自陣でのミスが目立つ。前節の甲府戦でもボールを回すことがゴールを奪うための手段ではなく目的になり、何度も自らピンチを招いていた。今季からJFLへの降格制度が導入され、これまでのように理想ばかりを追うわけにはいかなくなった。理想と現実に折り合いをつけなければいけないタイミングも来るはずだ。

ストレスの溜まる日々が続くが、薗田淳、勝又慶典に戸田和幸と、軸となるべき選手の戦線復帰は好材料。カムバックした選手に加え、北井佑季や平本一樹などスピードのある前線の選手を上手く活かし、最下位からの脱出を図りたい。

前節、勝利の代償として宇佐美宏和と本橋卓巳を失った。主力の離脱は痛いが、誰が出ても同じことが出来るのが栃木の強み。その証拠に交代出場した大和田、杉本真、棗佑喜の3人が勝利に貢献した。今節もスタメンとサブの18人全員がキャンパスに同じ絵を描き、さらにそこに個性を付け加えることが出来れば勝利は遠くない。ハードワークを惜しまず、夏の主役の座を勝ち取る。

以上

2012.07.14 Reported by 大塚秀毅
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