7月からのリーグ後半戦に入って岡山は1分1敗、徳島は1勝1分の成績だ。現在の順位は、岡山が35の勝点で9位・栃木に並ぶ10位、徳島が勝点29の15位。両者ともに上位グループとの距離を縮めるため、結果を出したいゲームだ。徳島は前節・福岡戦に3-1で勝利し、小林伸二監督は「(とくに後半の1点目は)グループでボールを運ぶことで破ることが出来るということをピッチの中で体現し、表現できた得点だった」と話している。個々の能力レベルは高いが、これまで連動の部分に難があり、結果が出し切れなかったチームにとって明るい兆しだ。
岡山は前節・横浜FC戦で数多くのチャンスシーンを作りながらゴールを割ることができず、ミス絡みでボールを運ばれたワンシーンで決められ、0-1で敗れた。DF後藤圭太はこう話す。「ひとつのきっかけになる試合なんじゃないかと思います。たしかにミスはあったんですけど、全力で帰ったか? という問いが自分の中にあった。それで負けた後、すごい悔しかった。リスク管理という言葉になると思いますが、そこを諦めない気持ちが大事だと改めて思いました」。
岡山は今週、チームスタッフと選手全員でリーグ前半戦のプレーを振り返った。後藤は「自分たちの強い部分、弱い部分が整理できた」と話す。メディカル、得失点、セットプレーの3つの観点からスタッフがデータ分析し、これに基づいた議論を行なったことで、4試合勝利のなかったチームの、頭上に立ち上り始めたモヤッとした霧が晴れた印象だ。結論、方向性をあえてざっくり簡単に言ってしまうと、「より高いレベルを目指そう。クオリティ上げないと、ギリギリのいい試合をしても勝点を上げられないということが出てしまう。そこから逃げるのはやめようという話ですね」と影山雅永監督。
岡山の好材料をもうひとつ挙げると、FWチアゴの調子がいい。影山監督は、「ここで使わずに、一年のどこで使うか、って言うくらい(笑)。ピークに近いね。失くさない、ヘディングで負けない、飛び出す。こういう時に以前はよく怪我してたからドキドキしてたんだけど。FW川又堅碁とのコンビネーションも、川又が(工夫して)2トップ気味になったり、シャドーとしてプレーしたり、これまでにももう何試合かやってるんで」と信頼し、任せている状況だ。川又自身もこのコンビについて「いいですね」と自信に溢れ、余分な力が抜けている。
徳島はしっかりと守備を固め、相手にポゼッションさせながら、ボールを奪うと前線に送り、これをドウグラス、津田知宏という強力で経験のある2トップと、中盤を絡める形で決めるチームだ。「無理して中に突っ込んでいくと、ハマってしまう」(影山監督)相手との戦い方は難しい。前回の対戦(4月1日)で同点ゴールを挙げた金民均は、「徳島はフィジカルが強くて、よく走るから、ハードな熱いゲームになると思う。あの時よりも」と話す金民均は、前節・横浜FC戦の出番はなかったことがショックだったと話す。しかし一週休んだことで、プレーがシンプルになるなど、いい方向に動き出している。
リーグ後半戦のスタートには、もう一度強い気持ちと勢いが必要だ。結果を手にしつつある徳島と、ブレイクスルー体験をした岡山。『PRIDE of 中四国』の対戦で徳島は、前回対戦のリベンジ、岡山は自分たちのレベルアップのために、このゲームをものにしたいと必死だ。
以上
2012.07.14 Reported by 尾原千明
J’s GOALニュース
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