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【J2:第29節 湘南 vs 東京V】プレビュー:熱戦ふたたび。勝点で並ぶ上位対決、3位の湘南が2位東京Vを迎え撃つ。(12.08.19)

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およそ4か月前の対戦にも白熱の記憶は褪せない。第9節、湘南は駒沢に臨み、東京Vと対戦した。両者譲らぬ展開のなか、湘南は前線からの守備によって敵のビルドアップを寸断し、流れを引き寄せて後半2得点を挙げた。東京Vも終盤猛攻を仕掛け、阿部拓馬のゴールによって1点を返した。勝負はそのまま決着したものの、開幕から攻撃的な姿勢とともに快進撃を続けていた湘南にあって、後方にパワーを注がなければ攻撃まで繋げられない厳しい展開だった。無骨に手にした勝利とあわせて、東京Vの強さが湘南の目指すスタイルの逞しさを浮かび上がらせた印象が残っている。

とはいえ、くだんの試合が行なわれたのは4月のことだ。その東京Vは柴崎晃誠をはじめ、木島良輔やジミー フランサを獲得するなど補強を行ない、メンバーにテコ入れが施されている。過去の記憶をそのままトレースすることはもちろんできない。また東京Vは第26節に甲府に敗れ首位の座を譲って以降、前々節こそ富山に勝利したものの、前節は京都に敗れている。首位奪還に向け、今節の重みと懸ける意気は言うまでもなかろう。

他方、迎え撃つ湘南は、前々節は横浜FCに敗れ、前節は福岡に勝利し、アウェイ2連戦を1勝1敗とした。相手を圧しながらもセットプレーに沈んだ横浜FC戦を経て、福岡戦では早い時間帯に先制し、追加点を挙げてゲームを主導した。

福岡戦で5試合ぶりに先発した坂本紘司は語っている。
「攻撃で前にもっと人数をかけようと臨み、そういう時間帯に点を取れたことはよかった。やっぱり、うちは先手必勝が大事だとあらためて思います」

「高い位置でボールを奪えて、いい攻撃に繋げられた。強いて言えばもっと点を取りたい」そう振り返るのは、勝負を決定づける3点目を決めた古林将太だ。後半は相手に押し込まれ、攻め上がるのを自重したという。そうして機を捉えて駆け上がり、ゴールを挙げた。東京Vとの前回対戦にはコンディションもあって出場していないが、「いい戦いができたし、勝ててうれしかった。今節も絶対に負けられない。いつもどおりに戦うことが大事です」と、チームの思いを代弁した。

横浜FC戦、福岡戦ともにセットプレーで失点している守備面は、見直さねばならない課題だろう。かたや先取点を奪った試合で、湘南は13勝2分の成績を残し、また東京Vも16勝2敗を記録している。先取点の大きさはどのチームも然りとはいえ、上位陣は先取点を挙げたゲームの勝率がおおむね高く、勝利の数はすなわち先取点をどれだけ奪えているかに通じている。長い笛が鳴るまで目が離せないことは当然ながら、1点目の重みは今節も例に漏れず当てはまろう。

「自分たちのスタイルを信じて戦い続けられる、チームに勇気を与えるという意味で、我々にとって先制点は大事」曹貴裁監督は語る。週末へ向け、さらに指揮官は続けた。
「攻守においてどれだけ粘り強くできるか。とくに攻撃において、何度跳ね返されても人数をかけて出ていくことが大事だと思っている。湘南のスタイルを90分出し切りたい」

敗れた横浜FC戦のあとのことだ。この負けから自分たちのよさを取り戻そう、振り返ったときに「よかった」と言えるように、そう指揮官は話したという。そうして臨んだ福岡戦で選手たちは結果を残した。むろん、それはリスタートの一歩目にすぎない。自分たちのよさを追求する、湘南スタイルを磨く日々の取り組みの成果を、今週末も示したい。

以上

2012.08.18 Reported by 隈元大吾
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