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【J2:第29節 富山 vs 甲府】レポート:富山、首位・甲府を追い込むも引き分け。終始ゲームを掌握したが魔の5分に泣く。(12.08.20)

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あと一歩のところまで首位・甲府を追い込んだ。しかし富山は詰めを欠いて1−1の引き分けに終わった。13試合ぶりの勝利に届かず、大魚を獲り逃がした。

開始から富山がペースを握った。甲府が序盤に攻勢を仕掛けてくる傾向にあるのを警戒し、「受けにまわらないように、アグレッシブにいった」(MF平出涼)。前線からの連動したプレスで効果的な攻撃を許さず、ボールを奪って相手陣でプレーする時間を長くしていった。
がむしゃらさよりも、研ぎ澄まされた集中力をより感じる対応。要所を抑えて危ない場所への侵入を防ぎ、甲府がボールを下げると間髪入れずに襲いかかって相手のミスを誘った。これが実って前半16分に先制点を奪う。DFのパスミスをMF関原凌河がインターセプトして速攻へ。MF大西容平の右からのクロスに、鳥栖から移籍してきたばかりのMF國吉貴博が頭から飛び込んだ。シュートは左ポストに当たったが、はね返りを自身で押し込み幸先よくリードを奪った。
富山はその後も甲府に流れを与えない。すると同27分に相手の攻守の要であるMF山本英臣がラフプレーで一発退場。同39分にはMFソ ヨンドクのFKが左ポストを直撃、こぼれ球に大西が詰めるなどチャンスをつくり続け、首位を窮地へと追い込んでいった。

甲府は後半最初からMFフェルナンジーニョを投入して流れを変えようとする。この策がずばりとはまり、高い個人技で富山守備陣を揺さぶった。キックオフ直後にドリブルで仕掛けて中央で起点をつくり、最後はFW青木孝太がシュートして際どくゴールに迫る。同5分にはボールキープからMF伊東輝悦を経由して、右サイドのDF福田健介へ展開。センタリングをファーに走り込んだMF柏好文が頭で合わせて同点に追い付いた。

富山は攻撃的なカードを次々と切って勝ち越しを狙った。同17分、FW黒部光昭のヘディングシュートは甲府GK荻晃太の正面をつく。同38分には右からのクロスにFW西川優大が合わせるが荻の好セーブに阻まれた。
ボールを保持しながら攻めるのはこれまで不得手にしていた。ましてや甲府は堅守速攻を得意とする。にもかかわらずチャンスをつくり、攻めに比重を置きながらも失点後はしっかり守ることができていた。安間貴義監督が「成長」と表現したのもうなずける。後半の立ち上がりだけが悔やまれるゲームとなった。

甲府の城福浩監督は「今日の富山から勝点3を取ることは簡単ではない。彼らは気持ちをもって、魂をこめてプレーしてきた。負けなかったことをプラスと考えたい」と述べた。クラブ記録を更新中だった連勝は6でストップしたが、気持ちはすぐに中2日で迎える次節・山形戦に切り替えている。「神様がまだ首位にいてもよいと言ってくれているのだと思う。独走できないのは我々に甘さがあるから。よい教訓としたい。次は首位にふさわしいチームかどうかが試されるゲームになると思うので、しっかり準備したい」と話した。

以上

2012.08.20 Reported by 赤壁逸朗
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