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【J1:第23節 川崎F vs 名古屋】プレビュー:勝点32同士の対決は、共に守備陣に出場停止や負傷者を抱えた難しい対戦となりそうだ(12.08.24)

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かろうじてというべきか、本来の力を発揮したのだと評価すべきか。前節の川崎Fは、前半に2失点を食らいながらも、後半に巻き返しに成功。田中裕介の美しい2ゴールによって2−2で横浜FMとの試合を終えた。

鳥栖、横浜FMと続く2連戦が大事だと話していたその田中裕は、この2試合を1分1敗で終えたことについて「最初の鳥栖戦での負けは痛かったが、連敗しなかったのは次に繋がると思う」と述べて一定の評価を口にする。そして、だからこそこの名古屋戦は勝ちたい試合となるが、そう簡単ではないと気を引き締める。

「名古屋はけが人が多いようですが、前節G大阪に大敗しているしそういうところは気をつけないといけないと思います」(田中裕)

名古屋は直近の4試合で11失点と守備に大きな不安を抱えている。特に前節のG大阪戦は、増川隆洋の退場による数的不利の状況があったにせよ、0−5と大敗。厳しいチーム状態となっている。またこの試合ではその増川と累積警告によりダニエルが出場停止。ダニルソンも負傷しておりディフェンスラインを構成するのも一苦労という状況がある。しかしそうした難しい局面だからこそ「やってやろうじゃないか」という反発心が湧いてくるもの。手負いの相手であろうとも、全力でぶつからなければ、こちらがやられてしまう。そうした覚悟を持って、試合に臨んでほしいところだ。

そんな試合の見所の1つは、もちろん名古屋の守備陣をいかに攻め崩すのかという点。この試合では、小林悠がセンターフォワードとして先発することになりそう。横浜FM戦では、見る人によってゴールになっていたであろうオフサイドの場面もあった。小林はそうした紙一重のプレーができる選手であり、相手ゴールに最も近い位置で先発することの意味は大きいはず。彼のセンターフォワードとしての生き残りはもちろんのこと、ペナルティエリア内での職人ぶりを見せてもらうという意味でも、彼のプレーには期待したいところ。

トップ下からその小林を支える風間宏矢は「(横浜FM戦で)オフサイドになったプレーも連動していた。ゴールを決められたら嬉しいですが、それよりもチームが勝つことが大事。そこは意識したい」と得点に絡む事を意識する発言を残している。

昨季のチーム内得点王である小林は、今季ここまで3ゴールと思うように得点を積み上げ切れていない。ストライカーとして覚醒する姿を見せて欲しいところだがどうなるだろうか。

川崎Fの見所のもう1つが、前節の横浜FM戦で負傷交代した實藤友紀の穴をどう埋めるのかという点であろう。横浜FM戦ではその實藤に代わり16試合ぶりにジェシがピッチに立ち19分の出場時間をそつなくこなしている。さすがに前での強さはピカイチで、相手を跳ね返す力強さは負傷前と何ら変わりがなかった。そのジェシについて風間監督は「ジェシはいいものを持っているが、彼がプレーしていた時とは(色々と)違っている。相手がどうだという事ではなく、味方のプレースピードが違っている。1対1での強さ。そういうところで使い方はあると思っています」と述べている。全治4週間の負傷であると診断された實藤に代わりこの試合ではジェシが起用されるのかと考えていた。しかし、風間監督は紅白戦で伊藤宏樹も試している。この名古屋戦はどちらの選手が先発のピッチに立つことになるのだろうか。

ちなみに彼らのいずれかとコンビを組むことになる井川祐輔は「どちらになるにせよ、ベテランですし経験もある。問題はないです」と話し、対応は可能であるとしている。ちなみにジェシであればその前への強さを活かし、ジェシが相手ボールを弾き返すスタイルに。伊藤であれば、井川が弾き返し、その裏を伊藤がカバーするというような守備になりそうである。そうした戦い方の違いにも注目してほしいと思う。

川崎に乗り込む名古屋は、惨敗を喫した後の試合ということでさすがに負けられないところ。そのためにはゴールが必要となる。そこでチームに力を与えそうなのが第13節のC大阪戦以来の先発復帰が予想される玉田圭司である。玉田は前節のG大阪戦で途中交代ながら復帰したばかりであり、気合十分で臨むはず。ロンドン五輪で名前を売った永井謙佑だけでも厄介なのに、ここに玉田が絡む攻撃はスピード感のあるものとなるだろう。

ちなみに永井については、井川が「あのスピードは脅威。五輪から自信を付けて帰ってきていると思う」と評価しつつ「ラインを深くし過ぎないようにしたい。ただし、裏にスペースがあると、それを活かしてくるので気をつけたい。うまく西部くんと連携してやりたい」と話していた。

彼らスピード系のFWに加え、この試合ではCBとして先発する事になりそうな田中マルクス闘莉王は、点がほしい状況では前線にポジションを上げる事になるだろう。そうした名古屋の攻撃をしっかりと受け止めて、攻撃につなげて欲しいところだ。

なお、川崎Fはこの名古屋戦を難局とみなし、難局物語というイベントを開催する。フロンパークでは国立極地研究所の川久保守さんによる「なるほど ザ・南極」やペンギンとの撮影コーナーなどの催し物が。また、スタジアム内のオーロラビジョンを使い、17時45分ごろから20分程度、南極大陸の昭和基地とネット回線を繋いだリアルタイムの「南極教室コーナー」が開催される。試合を前に行われるこうしたイベントを含めて、夏休み終盤の週末を満喫して欲しいと思う。

以上

2012.08.24 Reported by 江藤高志
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