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【J1:第23節 柏 vs 磐田】プレビュー:ブラジル・トライアングル、初のスタメン揃い踏み!磐田の強烈な右サイドを封じ、柏は再び優勝戦線の扉をこじ開ける。(12.08.24)

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第20節新潟戦から3試合連続ドローと、柏は首位との差を縮められず、停滞が続いている。だが試合内容自体は悲観するほどのものではなく、第21節ではF東京を自陣に釘付ける怒涛の猛攻を見せ、前節は序盤こそ相手に主導権を握られたものの、徐々にペースを取り戻すと、その後は仙台にチャンスを与えず、逆に柏はカウンターから決定機を作り出していた。ただ、それでも結果に結び付かなかったのは、最後のシュート、あるいはパスやクロスなどの精度不足に原因があったからだ。

今節は何より、レアンドロ ドミンゲスが出場停止から復帰する。攻撃の柱にして、チームナンバー1の決定力を誇る“キング”がいるだけで柏の攻撃力は大きくアップすることは、もはや言うには及ばない。さらに“夏男”のジョルジ ワグネルも大きく調子を上げ、ここ数試合では好パフォーマンスが目立つ。また、加入から3試合目となるネット バイアーノは、レアンドロとは少年時代から親友同士ということもあり、すでにチームに溶け込んでいる様子が窺える。2009年、ヴィトーリアがバイーア州選手権を制した時のように、レアンドロのアシストからネットのゴールというホットラインの形成は、これからの柏でも十分に期待ができる。大相撲の「三役揃い踏み」ならぬ、ブラジル・トライアングル揃い踏みにより、懸念される決定力不足は解消の方向へ進みそうだ。

対する磐田は、前節はC大阪との壮絶な撃ち合いを制して4試合ぶりの勝利を挙げた。前半からセットプレーの応酬でファインゴールが飛び交い、後半にはC大阪にリードを許しながらも、ゲーム終盤の前田遼一の2ゴールで見事な逆転勝利を飾ったのである。その前田が挙げた2つのゴールは、いずれも巧みな動きでマーカーを外し、自らフリーの状況を作り出して生まれたもの。また、こうしたゴールゲッターとしての資質もさることながら、効果的にボールを収められることで、前線でタメを作り、周囲のマークの分散も促す前田の存在は、やはり脅威である。「前田さんはDFを見ながらプレーをする。マークの掴みづらい選手。分かっていてもやられてしまう」と増嶋竜也も警戒の色を強める。

もちろん、前田を封じることは守備面の重要なタスクとなるが、柏としてはボールが入った前田のところで勝負をすれば、それだけ失点のリスクが高い。それよりも前田にボールが入る前、そのパスの供給源を極力潰したいところである。ドリブルでアクセントを付ける松浦拓弥、昨年のヤマハスタジアムの柏戦で輝きを放った配球役のロドリゴ ソウト、サイドで存在感を見せる山田大記とペク ソンドンなど、名前を挙げ出したらきりがないが、最も警戒すべきは駒野友一であろう。柏は2009年の第28節以来、磐田戦は4連敗中。その敗戦で喫した失点の大半は、駒野の右からのクロス、もしくはセットプレーが絡んでおり、昨年まで同じユニフォームを着ていた那須大亮も「コマ(駒野)は自分で仕掛けて、右足でも左足でもクロス上げられる。フリーキックも蹴れるし、あれだけ蹴っても内転筋を痛めない。サイドバックのスペシャリスト」と話している。

したがって、鍵を握るのは柏の左サイドと磐田の右サイドの攻防か。前述した通り、柏も最近はワグネルの調子の上向きとともに左サイドからダイナミックな攻撃が生まれている。仙台戦では得点には至らなかったが、ワグネルが高い位置でボールを収め、それを追い越し、オープンスペースへ駆け上がる橋本和が何本もゴール前へクロスを送り込んで得点の気配を漂わせた。磐田戦に向け、橋本はこう話す。「駒野さんの前に山田がいて、磐田の右サイドは強烈。でも、その2人を抑えれば磐田の攻撃力は半減するし、裏を突いてこちらが攻め上がれたらいい。思い切りやりたい」。

昨シーズン、柏は夏場に4位まで転落したが、上位から引き離されずに付いていったからこそ、シーズン終盤にライバルチームを追い越すことができた。現在、首位・広島との勝点差は7。連覇のためには、もうこれ以上離されるわけにはいかない。

以上

2012.08.24 Reported by 鈴木潤
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