サッカーには様々なスタイルのぶつかり合いがある。ポゼッションvsポゼッション、カウンター vsポゼッションなどなど。その中で、いかに相手のストロングポイントを消し、自分たちのスタイルを貫けるかが勝負の分かれ目。特にスカウティングが進むリーグ後半は、相手の長所を消し合った中での戦いを強いられる。本当に強いのはどっちかが問われる戦いでもある。
神戸vs鳥栖。共にハードワークを信条とする両チームの対戦は、J1屈指の激しい一戦になるはずだ。鳥栖は前節の清水戦で7月14日のF東京戦から続いていた不敗が「4」で止まった。だが、内容的には勝っていた。特に前半は、1トップの豊田陽平にどんどんロングボールやクロスを入れ、2列目の水沼宏太や金民友、早坂良太らがセカンドボールを拾って二次、三次攻撃を仕掛け続けた。この時間帯にゴールを奪っていれば、結果は変わっていたかもしれないが、最後まで自分たちのスタイルを貫いたところに強さを感じさせた。
おそらく神戸も鳥栖のパワープレーには少なからず苦しめられるはず。これに対して神戸がハイプレスで抑えるのか、あるいはポゼッションで回避するのかは当日まで分からない。神戸・西野朗監督も「相手のパワーがかかっているポイントを外して、力が入っていないスペースを使う方法もある。そもそもポゼッションすればパワープレーできないでしょうけれど」と、ハイプレス以外の対応について様々な戦い方があることを示唆する。
今節でJ1通算300試合となる橋本英郎も「相手のストロングポイントを抑えて、自分たちのストロングポイントを引き出すことが大切。鳥栖は肉体派が多いけれど、神戸にだってクニ(北本久仁衛)がいる(笑)。そこの戦いはクニに任せて、僕は違うところで勝負する」と、押し合いへし合いのその先を見つめているようだ。だが、ハードワークで負けては勝負にならないのも事実だろう。
橋本の話に出てきた肉体派の北本は「鳥栖はJでも一番ハードワークするチームだと思う。1対1、セカンドボールの奪い合い、カバーリングなどは重要になってくるでしょうね。でも、今は(相手どうこうより)ただ勝つこと」と言う。特に守備面でのポイントになるであろう豊田に関しては「力強い。細心の注意と勇気を持って戦いたい」と闘志をみなぎらせていた。やはり、まずはハードワークでどちらが優位に立てるかがポイントなのだろうか。
前節の札幌戦を出場停止で欠場し、試合に出たくて仕方がない様子の神戸・小川慶治朗は「鳥栖はパワーもあるし、勢いも感じる。ハードワークの勝負になる。でも、絶対にハードワークでは負けない」と真っ向勝負を挑むつもりだ。
武骨な男たちによる“男前”な戦い、そして知略家たちによるゲームメイク。ハードワークのその先に勝利の女神は微笑み、待っている。
以上
2012.08.24 Reported by 白井邦彦
J’s GOALニュース
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