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【J2:第31節 愛媛 vs 岐阜】プレビュー:同じ時期に長いトンネルに入った愛媛と岐阜。互いに、課せられた課題を夏休みの間にクリアできるか。(12.08.26)

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奇しくも、7月1日の第22節から長いトンネルに入った愛媛と岐阜。互いに9試合、2ヶ月近く勝利から遠ざかっている状態だが、夏休みも終わりに近づいた今となってはそろそろ課せられた宿題を終わらせたい。課題をクリアする苦しみを乗り越えて実りの秋につなげるために、両者ともに形として結果を出したいところだ。

その点、愛媛は前節の栃木戦で失点が続いていたセットプレーという宿題をひとつクリアした。「今の状態を考えれば、セットプレーでやられなかったことはプラスに考えたい」と渡邊一仁はその点を前向きにとらえたが、「それでも1点がものをいう展開で、ああいうシュートが入ってしまうのか・・・という感じ。ある意味で今のチーム状態を象徴している」と振り返ったのが失点の場面。クリアしきれず、こぼれ球が相手に渡ってしまいフリーで打たれてしまったという状況は反省すべき点もあるが、栃木の廣瀬浩二が放ったシュートは美しい弾道を描いて愛媛のゴールに吸い込まれた。愛媛が栃木に与えた決定機というものはそれほどなかったが、あの難しい角度から、ここしかないという軌道でシュートが入ってしまうというのは確かにチームに流れがきていないことを示している。攻めても、加藤大や関根永悟のシュートはことごとくGKのファインセーブに阻まれた。

この悪い流れを断ち切るためには、まだまだ残された宿題は多い。愛媛が確実に勝点3に近づくためには15試合続いている失点をゼロで断ち切ることが必要だし、そのためには最近特に失点が集中している後半の集中力が問題となってくる。3連戦の最後になる今節は、コンディションを考えれば体力が奪われた時間帯でより注意深く戦う必要があるだろう。ただ、悪い流れを断ち切るためには、守っているだけではだめ。今まで以上に攻撃面でポジティブな姿勢が求められる。伊東俊は「もっとつなげるチームなのだから、そこをやっていきたい。自分自身としても、もっとシュートも狙いたい」と岐阜戦への意気込みを語るが、よりゴールへ向かうポゼッションを意識する必要があるだろう。「つなぐ意識が強すぎると、前に向かうスイッチが入らないことがある。つなぐことに加えて、リスクを負ってでも裏を狙うような動き出しも必要」と付け加えるのは赤井秀一だが、つなぐことが目的化してしまってはゴールは奪えない。常にゴールを目指すポゼッションができるかどうかも岐阜戦でクリアすべき問題だ。

対する岐阜は前節は千葉をゼロに抑え、こちらは8試合ぶりに守備陣が結果を出した。課題として突きつけられていた失点につながるミスを無くし、攻め込まれてもGK時久省吾を中心に、ディフェンス陣が体を張って90分間守り抜いた。この結果に対してはポジティブにとらえられるし自信にもなるだろう。あとは、勝点3を奪うためにゴールへの道筋をつけたい。愛媛の選手たちは今夏に加入したアブダを警戒しているが、彼の技術を生かすためにも周囲のサポートが必要。前節は4−1−4−1の布陣だったが、今節は李漢宰の出場停止が解けるため中盤の構成が変わる可能性もあるが、スピードのある染谷一樹や佐藤洸一の高さなど、アブダを含めて選手個々の特徴を生かした攻撃の形を見つけたい。愛媛の状態を考えれば、ゼロで試合を進めて後半に効果的なカウンターを狙うのもひとつの手だろう。

このように、両チームとも少しずつ課題が整理されている部分はある。あとはそれを結果という形にまとめるだけ。勝点3を得るために必要な役割を、個々の選手がしっかりとピッチでやり抜くことが必要だ。愛媛は再び一桁順位を狙うため、そして岐阜は中位グループへ食い込んでいくためにも勝利が求められる。どちらも生みの苦しみを味わっている状況だが、チームが次のステップに進むためにも課せられた問題の解法を今節こそは見つけたい。残された夏休みの時間は少ない。

以上

2012.08.25 Reported by 近藤義博
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