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【J2:第32節 千葉 vs 福岡】プレビュー:新戦力の活躍と粘り強さで調子を上げつつある福岡。千葉は勝利への執念とボールへの執着心、そしてひたむきにゴールに向かう姿勢で戦う。(12.09.02)

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前節(第31節)は水戸に3−0で勝ち、第26節・岡山戦以来の勝利と他の上位チームの試合結果によって、千葉はプレーオフ出場圏内ギリギリの6位に順位を上げた。前節終了時で首位の甲府との勝点差は7と少し開いてはいるが、2位の湘南との勝点差は3。水戸戦をスタートに連勝していけば、J1への自動昇格はもちろん十分可能だ。

そのために、何よりも重要なのが今節だ。前節は、ディフェンスラインの背後に飛び出すのがうまいFWの藤田祥史と荒田智之の動きを活かし、勝てなかった時期には見られなかった、シンプルに『前を狙う』攻めが奏功した。ボランチの位置で前向きにプレーできたMF兵働昭弘のゲームメーク、そしてMF谷澤達也のドリブルでの仕掛けが攻撃を活性化。また、9分という早い時間にCKからDF竹内彬が先制点を奪ったことで、必要以上に精神的なプレッシャーを感じずに戦えたことも大きかった。だが、前節のストロングポイントを福岡は当然ケアしてくる。前節は累積警告で出場停止だったMF佐藤健太郎が出場可能となることも含め、木山隆之監督のスタメン選考、攻守の戦術は注目ポイントだ。

福岡は前節終了時で15位とシーズンを通しての結果は出ていないものの、第30節・富山戦は3−2と今季初の逆転勝利を収め、前節・松本戦は後半のアディショナルタイムのFWオズマールの同点ゴールで2−2の引き分け。富山戦ではルーキーのFW石津大介がプロ初ゴールを含む2得点、そして富山戦からスタメン出場しているFWオズマールが2試合連続得点と、新戦力の活躍が光る。また、富山戦の逆転ゴールも試合終了間際と2試合連続で粘り強さを発揮。松本戦では、先制点はDF和田拓三のクロスからMF成岡翔のヘディングシュート、同点ゴールは石津のクロスをファーサイドにいたDF古賀正紘が折り返してオズマールがヘディングシュートと、サイドを起点にした攻撃が得点に結びついた。

千葉としては、まず福岡のサイド攻撃を機能させないようにしっかり抑えたい。また、福岡のMF鈴木惇は第29節・北九州戦でCKから直接ゴールを決めたように、テクニック、スピード、パワーを併せ持ったプレースキックを蹴ることができる。千葉は簡単にセットプレーのチャンスを福岡に与えないようにしたい。一方、攻撃面では福岡が千葉のパスの出所に厳しくプレッシャーをかけてくると思われるだけに、サイドチェンジをうまく使って福岡の守備を揺さぶることが必要だろう。前節は大活躍だった谷澤へのマークも当然きつくなるだけに、谷澤をいかにサポートするかも重要だ。

千葉の近年の福岡との対戦成績を振り返ると、2010年シーズンは1分1敗で、今季は第4節でスコアレスドロー。2010年シーズンは第25節で千葉が福岡に1−2と逆転負けしたのがJ1昇格争いの両チームに大きな影響を与え、福岡はその勝利をきっかけに波に乗ってJ1昇格を果たした。その試合で福岡の一員として得点したMF田中佑昌が今季は千葉の一員というのも不思議な巡り合わせだが、前節の試合後に「次の試合では得点やアシストという結果を残したい」と話していた田中の活躍に期待したい。

いずれにしても、勝敗を分けるのは勝利への執念とボールへの執着心だろう。一対一の局面で競り勝てるか。セカンドボールを拾えるか。千葉は、前節のような球際の激しさ、闘争心と気迫に満ちたプレー、惜しみない動きで、ひたむきにゴールへ向かって貪欲に得点を狙いたい。その姿勢を貫いた戦いの先に、J1へ近づく勝利が待っている。

以上

2012.09.01 Reported by 赤沼圭子
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