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【J1:第25節 G大阪 vs 新潟】レポート:残留を争うチーム同士の直接対決は、ドロー。(12.09.16)

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残留を争うチーム同士の対決となった『ガンバ大阪vsアルビレックス新潟』戦。
チームが置かれている状況を思えばこそ、ともに勝点3を目指した戦いだったが、1−1。ともに勝点1ずつを分け合う結果となった。だが、ホームで先制し、アディショナルタイムで同点弾を許したG大阪と、アウェイの地でビハインドを負い、最終的にはPKながら粘り強く追いついた新潟とでは、同じ『1』でもその中味は大きく違うものだったと言わざるを得ない。実際、試合後の選手たちの表情、コメントを見聞きしても、どことなくG大阪に『敗戦ムード』が漂っていたのはその証拠。FWレアンドロはハッキリとこう口にしている。
「勝点1は獲れたとはいえ、負けたような気分です。」

試合の流れを振り返ると、前半はG大阪ペースで試合が進み、後半は新潟が主導権を握ってゲームを進めたという、前後半で真逆の内容だった。前半、集中力のある入りをみせたG大阪は立ち上がりから新潟を圧倒。全体をコンパクトに保ちながら攻撃を構築し、14分に2試合ぶりの戦列復帰となったFWレアンドロが先制弾を決める。これで勢いづいたG大阪はその後の時間帯も後手にまわった新潟に対して、再三、攻撃の糸口を見出すが、最終的にはゴールに結びつけられず後半の戦いへ突入する。
これに対して新潟は、立ち上がり直後にFWアラン ミネイロのシュートでゲームの幕をあけたが、以降は防戦一方の展開に。先制を許してからも、G大阪の攻撃が勢いづくことを恐れたのか、セーフティに試合を進めている印象で、前半は一本たりともシュートを打てないまま、後半に突入する。

その後半、一気に両者の形勢が逆転。ハーフタイムの「サッカーを怖がっている、ガンバを怖がっている選手がいるなら、すぐに言ってくれ。交代するから」という柳下正明監督のゲキが刺激になったのか、立ち上がりから新潟が攻撃の姿勢を強め、相手ゴールに襲いかかる。47分、こぼれ球に反応したFWミシェウのシュートはゴールマウス左へと流れてしまったが、これがきっかけとなり、新潟がポゼッションを持つ時間が徐々に増えて行く。それに伴いG大阪の運動量が一気に低下したのも、新潟の攻撃を加速させた理由の1つ。前半、あれだけピッチを駆け回っていたG大阪だが、後半は、その運動量も低下。相手にポゼッションを奪われ、ボールを動かされ、と本来なら自分たちがやりたいはずのことを新潟にやらせてしまい、防戦一方の展開になってしまう。なんとかその状況を覆そうと、65分にはMF横谷繁を、74分にはMF武井択也を投入。2列目にフレッシュな彼らを据えることで、守備では前線からのプレスで新潟にプレッシャーをかけつつ、ボールを奪ってからは走力、運動量を活かして攻撃の糸口を見出そうとしたが、リズムは取り返せない。なんとか攻撃の形を作り出しても新潟の守備も集中を切らさずに、しっかりと対応。ゴールを許さないまま時間が経過して行く。

防戦一方の展開に、G大阪としては、どことなく嫌なムードを感じたであろう後半終了間際。DF岩下敬輔がペナルティエリア内に侵入した新潟FWミシェウを止めようとしてファウルの判定となり、PKに。このビッグチャンスをFWブルーノ ロペスがしっかりと右下隅に決めて土壇場で新潟が同点に追いつく。以降、5分と表示されたアディショナルタイムでは両者ともに、勝点3への執念を燃やし、ゴールを目指し続けたが、スコアは動くことなく試合終了。共に勝点1ずつを積み上げた。

今節の結果により、G大阪、新潟とも揃って降格圏に。とはいえ「終わったことを言っても仕方がない。次の試合に向けて、しっかり気持ちを切り替えたい」というMF遠藤保仁の言葉通り、現状を嘆いている時間はない。残り9試合、まだまだ続く正念場の戦いでしっかり勝点3を積み上げていくためにも、心身ともにしっかりと切り替え、次節へと向かってほしい。

以上

2012.09.16 Reported by 高村美砂
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