大木武体制下になって1ポイントも勝点を獲れなかった水戸を相手に今季初の4点を奪い、今節、京都は快勝した。
メンバーは、京都がサヌを12試合ぶりに先発に起用。水戸はFWに小澤司を置き、右サイドに鈴木雄斗を先発させた。
開始早々に試合は動く。3分、京都DFの不用意なボールタッチを橋本晃司が見逃さず奪い、左サイドを流れた小澤へ。小澤が折り返すと橋本が頭で合わせて水戸が先制。大木監督は会見でDFのミスを指摘したが、水戸の速攻も切れ味が鋭く、ここまでの好調をそのまま表した様な得点で水戸がリードする。
早く追いつきたい京都は水戸陣内に果敢に攻め込む。7分には右サイドに入り込んだ工藤浩平からのクロスにサヌが頭で合わせ、21分には工藤から裏に走った中村充孝に入り、シュート。水戸DFにブロックされるが京都は巧みにスペースを突き、水戸を攻め立てた。
そして迎えた32分、中村充孝の浮き球をそのまま工藤がつないでサヌが頭で落とす。それを駒井善成がエリアの外から右足を振り抜き水戸のゴールネットを揺らす。京都が前半の内に同点に追いつく。
後半、京都が早々にゴールを決める。49分、京都DFから、裏に抜ける中村にボールが渡ると、ゴールライン際からサポートに入った中山博貴へ。中山がクロスを入れると、そこには走り込んだ黄大城。これを黄が頭から飛び込んで決め、プロ初ゴールで京都が2−1と逆転を果たす。この後、水戸がボールをつなぎ、それを京都が中盤で奪い切れず攻め込まれる時間帯も出てくるが73分、京都が追加点を決める。
中盤で中村がボールを持つと、右サイドの駒井が裏へ走り出す。ゴールライン際のボールをマイナスへ折り返すとそこには中山博貴。これを中山がダイレクトで右足を振り抜き京都が3−1。
この得点で勢いづいた京都は高い位置でボールを奪える様になると、81分、水戸DFのボールに果敢に飛び込んだ工藤がそれを奪うと、ヒールで落とす。これを途中出場の宮吉拓実が今季二桁得点となるゴールを突き刺し京都が4−1とリードを広げる。その後、宮吉はアディショナルタイムにも裏へ抜け出す動き出しでシュートチャンスを作った。
結局4−1のままタイムアップ。京都が勝点3を積み上げた。
試合後、水戸・柱谷哲二監督は「ミスが多すぎる」とし、パスミスが多かったことに苦言を呈しつつ、動きのキレがなかった点については「コンディションの失敗」と、次へ切り替えることを強調した。
対して京都。粘り強い水戸を相手に逆転で勝利を飾った。「素晴らしい」の一言である。試合後、大木監督は「攻め続けることが出来るか、出来ないか」と試合を優位に進めるポイントを挙げたが、その辺りが出来たということだろう。
「攻め続ける」と、攻撃にポイントを置く以上に、相手の攻撃をフィニッシュまで持ち込ませなかった点を評価した方が分かり易いかも知れない。今節の4点目の様にボールを奪う位置は高い方がいい。要は、「相手の攻撃を途中で終わらせる。それが京都の攻撃になる」。この状況を作れれば「攻め続ける」ことになる。特に相手が「さあ、ウチの攻撃だ」と思った瞬間にボールを奪えれば効果は絶大である。指揮官は「ウチは攻守ともにまんべんなくやる」とも話していたが、今節のシュート数を観ても19本対3本。その言葉通りのサッカーだったのではないか。
今節の戦いぶりは本当に素晴らしいもので、批判する点はない様に感じる。でも、視点を変えてみたい。これから2節試合をした後、次は天皇杯でJ1磐田と対戦する。今節のボールへのアプローチで磐田に通用するかどうかを考えても良い。「まだ足りない」或いは「不安が残る」と感じるならまだレベルアップしなければならない、となるだろう。さらに、ACLに出場したいと言うなら、自分たちがそのレベルにあるかどうか。今の局面での戦いでアジアレベル、さらにもっと上、クラブワールドカップレベルにあるかどうか。要は「京都はどういうレベルに達したいか」という視点を持つと、今節の内容をどう評価するか、というのが自ずとみえてくるということ。
今いるカテゴリーで、自分たちはもっと上のレベルへ到達したいというのはなかなか難しいことである。だから、目の前の試合を全力でぶつかり内容を上げることが一番重要になる。次節はアウェイで徳島と対戦するが、より内容を高める試合をするということだろう。それを繰り返し、今季の公式戦最終戦で京都がどこまでレベルアップしているか。そこも昇格争いと共に、大いに楽しみにしたい。
以上
2012.09.24 Reported by 武田賢宗















