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【第92回天皇杯 3回戦 佐川SH vs 千葉】レポート:勝ちきれないまでも『大人』の修正力を見せた佐川SH。ベスト16進出は見事な千葉だが『若手』の貪欲さは物足りなかった(12.10.11)

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千葉の木山隆之監督はPK戦でのベスト16進出を「若手選手は成功体験ができた」と評した。だが、厳しく言わせてもらえば千葉には90分で勝ち切れるチャンスがあり、90分で勝ち切ってこそ、本当の意味での『成功体験』になったのではないだろうか。なぜなら、天皇杯はトーナメントで次のステージに勝ち上がることが目標だが、90分の戦いの結果でチームの行方が決まる厳しい世界に身を置く千葉も佐川SHも、若手であっても90分で結果を出す力が必要だと思うからだ。

J2リーグ戦第37節のスタメンの選手が試合のメンバー外だった千葉は、若手選手が多いメンバー構成。その千葉に対して佐川SHは細かくパスをつなぎながらサイドを崩そうとする一方で、前線のターゲットマンのFW御給匠にロングボールを入れてゴールを狙った。だが、前半は「千葉にサイドで人数をかけられて攻められて、自分たちがサイドでうまく攻められなかった」(御給)こともあり、前半は千葉が優位に試合を進める。しかし、互いに得点機を作りながらもGKの好守やシュートの精度不足もあって決め切れなかった。

後半開始早々、千葉はMF佐藤祥、FWリカルド ロボとパスをつなぎ、ペナルティエリア内でMF伊藤大介が抜け出したところで佐川SHのMF櫛引祐輔にファウルを受けてPKを得る。これをリカルド ロボがゴール左上に豪快に決めて千葉が先制。千葉は先制点で流れをつかんだだけに、ここで追加点を奪いたかった。だが、ハーフタイムには「シュートを打てるべきところでもっと打っていこう」という指示が出ていたのに、MF大塚翔平や町田也真人などがペナルティエリア前でシュートを打ってもいいと思われるところでもパスを選択。佐川SHにボールを奪われて逆襲を食らっていた。MF米倉恒貴は「そういうプレースタイルの選手もいるし、パスがつながる時はいい形で崩せる。自分のプレースタイルでやることは大事なことだと思う」と話したが、『ここで自分が得点して決めてやる』という貪欲な姿勢こそが相手守備陣に脅威を与え、それがスタメン奪取につながると思う。

千葉が止めを刺せないでいると、前半の戦いから修正を図った佐川SHは67分、櫛引のパスを受けた右サイドバックのDF奈良輪雄太がサイドを突破してゴール前にクロスを入れる。「自分のところに来い」とボールを呼び込んだ御給が見事なヘディングシュートを決め、佐川SHが流れの中で経験豊富な選手が多かった千葉の守備網を綺麗に破って同点に追いついた。その後は佐川SHが押し気味だったが、千葉のGK大久保択生が好守を見せて失点を阻止。延長戦では千葉が流れをつかんだものの、決め手を欠いた。

PK戦では、大久保が佐川SHの1番目のFW鳥養祐矢、3番目のDF旗手真也のシュートをセーブした一方で、千葉は3人連続で決めて一気に制するかと思われた。しかし、4人目のDF青木良太はクロスバーの上に外し、5人目のDF山口慶は佐川SHのGK森田耕一郎に止められ、決着は片方が外せば勝敗が決する6人目以降に委ねられた。このあと、佐川SHは止められたキックが中央気味だったことで修正を図ったか、大久保のタイミングをずらすように隅へ決めるのが目立った。だが、佐川SHの9人目のDF大杉誠人がクロスバーの上に外してしまった一方で、千葉は9人目のFW戸島章が決めて決着。千葉がベスト16(4回戦)進出を決めた。

PK戦での敗退となったが、佐川SHは自分たちのスタイルを貫いて持ち前のパスワークを披露。天皇杯での収穫を手にJFL連覇への厳しい戦いに挑む。結果は残した千葉だが、かつてないほどの激戦のJ1昇格争いは勝点1、得失点差1が明暗を分けかねない。若手選手には『1点』がチームの行方を決めることを痛感して、もっと貪欲になってほしい。

以上

2012.10.11 Reported by 赤沼圭子
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