今日の試合速報

開幕招待
開幕招待

チケット購入はこちら

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第38節 岡山 vs 東京V】レポート:退場者を出した岡山が、誇りを持って全員守備を完遂。追加点を決め、東京Vを完封した。(12.10.15)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
後半の早い時間に退場者を出した岡山が凌ぎ、全員が誇りを持って自陣に戻り守備をした。そのチームワークの結晶のようなゴールが後半アディショナルタイムに決まり、2-0の完封勝利を飾った。

この日の岡山のサッカーは美しかった。「堅碁(川又)や上條(宏晃)が、どこのポジションをやってんだろうというくらい、ディフェンスラインに入るくらいのところでやってくれた。みんなの守備意識が高く、気迫で守り抜いた」とDF竹田忠嗣は話す。10人になってから、後半だけで13本の東京Vのシュートを跳ね返し続けた岡山は、前節福岡戦や先月のホーム湘南戦のように、ハラハラする展開を「耐え忍んだ」わけではない。一丸となって積極的に自分たちのゴールを守った。サッカーには、こういう形の美しさもある。

ゲームの前々日、岡山・影山雅永監督は、先制したゲームで苦しむ展開になったいくつかのゲームについて、こう話していた。「リードされた相手が攻めてくるのは当たり前で、その時に耐えられるかどうか。凌げる、我慢できることは大事になってくる」。失点数が「32」で、J2でもっとも少ない岡山(千葉と同数)が、どういうチームであるかを見せたゲームでもあった。

この日、岡山は最終ラインに篠原弘次郎、シャドーに関戸健二が入った。ゲームキャプテンは左ワイドの田所諒。東京Vは2試合ぶりに、トップに阿部拓馬が戻った。立ち上がり、東京Vは両SBが高い位置を取り、前線からボランチが流動的に動いて攻め上がり、また最終ライン手前で奪った際にはロングパスも使ってシュートまで持ち込んだ。岡山は狭いスペースでも拾って繋いだが、もうひとつアイデアが欲しかった。そんな状況にあった前半17分、岡山が右ワイド・澤口雅彦のクロスで東京VのCB土屋征夫、高橋祥平を釣り出し、混戦の中でFW川又堅碁が先制点を決めた。

このゴールには、ボールにサインをする時でも一生懸命に書きあげる川又の、ディテールの丁寧さが表れていた。スコアが動いてから、岡山は守備の集中を上げながら追加点を狙う、という研ぎ澄まされた形となった。一方の東京Vは、精度に欠けるシーンも多く、パスはカットされて岡山が前線にボールを繋いだ。前半、ボールを持つ時間は同じくらいだっただろうか。前半のシュートは岡山が3本、東京Vが6本だった。

後半3分の金民均の退場は、岡山の集中を高めた。「逆に守り方がはっきりした。相手にボールを持たして、持たれてという状況で、後ろを5枚気味にしたり、押し込まれながら中を固めたりと、相手に速い攻撃をさせなかった」とGK中林洋次。また最終ラインを低く保ったことでコミュニケーションも上手くいったと付け加える。冒頭の竹田の言葉にあるとおり、川又や交代で入ったFW上條も普段は見られない低い位置にいた。そこで守りながら、賢く抜け目ない動物のようにカウンターを狙っていた。

そのカウンターから後半アディショナルタイムに追加点を決めたのは、田所。「押し込まれたままでいるのはしんどいから、相手を後ろ向きにしたいと思った。誰かが長い距離を走ればそうなる、それをやるのは僕かなと思って」。前節福岡戦で足を痛め、天皇杯3回戦のあった10日(水)にはまだ歩けなかった田所が走ってプレスを掛けに行き、相手のクリアミスから目の前にきたボールを、『しばきあげたろう』とゴールに押し込んだ。川又堅碁はこう言う。「こんなに頑張ってくれるチームはないです。めちゃくちゃ走ってますからね、サイドハーフとか、やばいっすよ」。

東京Vは高橋真一郎監督になって初めての敗戦となった。パスやシュートの精度の低さも響いたが、「前に行くところ、行かないところがあって、ちぐはぐな攻撃になっているのかなと思った」とボランチ・梶川諒太が話すように、イメージを合わせることが急務だ。来季を見据えるとじっくり取り組みたいところだが、残り4試合という時期を考えると応急措置が必要かもしれない。後半37分、オフサイドだった木島良輔のゴールの直後からスタジアムに湧き上がった「臙脂色の戦士」の歌声に象徴されるように、この日のゲームは完全に岡山のものだった。

以上

2012.10.15 Reported by 尾原千明
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2025/12/21(日) 10:00 知られざる副審の日常とジャッジの裏側——Jリーグ プロフェッショナルレフェリー・西橋勲に密着