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【J2:第39節 山形 vs 北九州】プレビュー:攻撃力の再生に勝利を懸ける山形。前節の勝利で蘇生した北九州との火花を散らす一戦!(12.10.21)

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シーズン前半を首位で折り返した山形は現在8位。最近7試合は3分け4敗と勝利から遠ざかっているものの、プレーオフ圏内に潜り込むだけの数字上の可能性は十分に残されている。そして、それを実現させるための試行錯誤は続いている。

前節・岐阜戦はスコアレスドローで、8試合ぶりの無失点を記録した。このところは前半で先制点を与え、複数失点も続いていたことで、攻撃時のバランスやリスク管理を意識した試合運びにも取り組んでいることがひとつ結果に結びついた形だ。ただし、リーグ戦では熊本戦に続いて無得点に終わり、シュート数も熊本戦3本、岐阜戦8本。点を取りに行かなければならない状況でも、攻撃に打って出るパワーが発揮できずにいる。

岐阜戦について、奥野僚右監督は「とにかくロングボールを蹴ってきたので、それに対する全体での上げ下げというのはよくできていた」と評価し、「見た目の印象で守備的になったと見る人もいるのかもしれないが、けっして引いて守ってるわけではないし、高いラインを保ちながらやってる」と、守備的なスタイルへの変更を図ったわけではないと主張する。そのうえで、「いったん自分たちで形を整えてからの守備で、プレスのタイミングとかかり具合も大事にし過ぎてる。闇雲さは整理されて、飛び込んでいったりするのが減った分、今度はそこで守備の迫力というのがちょっと減った」と、分析した。

「どうしても失点でゲームを壊していたという印象があったので、そのなかでは守備はすごく意識が高まっていい状態になりつつあると思う。あとは得点をチーム全体で大胆に取りに行けたらいいなと思います」(清水健太)と、立て直しのためにはこの段階を踏む必要があったと認識する声もある。守備の安定感が大事なことも、そのうえでさらに攻撃に比重を加えるべきとの認識もチーム内で一致している。問われているのは、抗う敵を相手にする実戦のなかで、前へ踏み出す一歩を同じ歩幅にできるかということ。そして今節も、それを簡単にはさせてくれない手強い相手を迎える。

北九州は前節・横浜FCに2-1で逆転勝利。キローラン木鈴、金鐘必の出場停止もあり3バックでスタートし、後半には「ファーストディフェンダーの設定、アプローチの徹底は伝えましたが、それをするためにもマイボールの時間を増やさないといけないということをより強調するために」(三浦泰年監督)ダイヤモンドの4-4-2といういつもの形に戻して仕切り直した。コーナーキックから先制され、さらにPKを与えるというピンチを迎えたが、GK佐藤優也がコースを読んでシュートを防ぐと、途中出場の林祐征が同点ゴールを、端戸仁が今季13点目となる逆転ゴールを挙げ、5試合負けなしでプレーオフ圏内への定着を図る横浜FCに黒星をつけた。

9月28日のクラブライセンス交付により今シーズンJ1昇格への夢を断たれ、直後の水戸戦、続く松本戦と敗れ3連敗を喫したときには、三浦監督の口から衝撃的な言葉も聞かれたが、チームはその逆境を乗り越える覚悟を決め、新たな生命力を得た印象だ。12位に着け、プレーオフ圏内までの勝点差は6、今節対戦する山形との勝点差は3。実力的には“有資格者”であることを証明するためにも、残り4試合に勝ち続ける必要がある。

北九州の特徴は、前線からのチェイシング。高い位置から連動して人をはめていき、パスの出し手にも受け手にも自由なプレーを許さない。反応がいいだけにボールサイドに偏る性質はあるが、切り換えの早さと最後まで食い下がる執着心がスペースをカバーする。端戸、林のほか常磐聡、渡大生などアグレッシブなフォワード陣を揃え、ボールを奪えば2トップだけでシュートまで持ち込めるパワーもあるが、安田晃大や木村祐志など中盤の早いサポートで人数をかけた攻撃へのシフトもスムーズだ。

山形は次節以降の3試合は千葉、大分、岡山と、昇格争いを演じる相手との対戦が控えている。直接対決の色彩が濃いだけに、むしろプレーオフ圏外にいる山形にとっては可能性の間口は広がり好都合だが、そのためにも今節の持つ意味は大きい。結果こそすべて。しかしその結果を得続けるためには、それにふさわしいスタイルの確立が必須だ。リスク管理とバランスの意識を維持したまま、攻撃での大胆さや思いきりのよさをどれだけ盛り込めるのか。「もう、恐れてても何もない。ボールを持ったときのアクションは、後ろであれ前であれ一緒だと思うので、そこはみんなで恐れずやりたい」(前田和哉)。8位で待っていても、棚から牡丹餅は落ちてはこない。来シーズン、J1で戦いたい気持ちがあるのなら、力で奪い取ってみせるのが筋だ。

以上

2012.10.20 Reported by 佐藤円
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