4−0。戦前の順位が9位・横浜F・マリノスと5位・ジュビロ磐田の対戦で、これほど大差が付くとは予想外だった。しかも、前者がリーグ戦直近2試合で連続スコアレスドローが続いていたことを思えば、なおさらだ。
大差が付いた要因は単純に、横浜FMのデキが良く、磐田のデキが悪かったからだろう。トリコロールのイレブンは「向こうのストッパーとボランチとの関係とかが、あまり良くなかった。ボールを追えば追い込んでボールを取れた」(中村俊輔)。
磐田のセンターバックは、前節から2枚とも変更。今回、千代反田充と菅沼駿哉が組んだが、ボランチをはじめ中盤との意志の疎通に齟齬をきたしたのか、最初のビルドアップの段階でつまずく。パスコースを相手に読まれて、インターセプトされるケースが多かった。
それが顕著だったのが、横浜FMの1点目と3点目のゴールシーン。ともに鮮明なショートカウンターから決めている。まず14分、ボランチ富澤清太郎のインターセプトから始まり、中村のスルーパスで裏へ抜け出したマルキーニョスがフィニッシュ。
71分の3点目は、もう1人のボランチ、中町公祐が起点に。鋭い出足から最終ラインの縦パスをボールハントし、一気呵成。中町からパスを受けたマルキーニョスが、手薄な相手DFを見逃さず、速いドリブル&パスで、今度は逆に中村のゴールをお膳立て。ほかに2点を加点し、今季一番の大勝を飾って見せたわけだ。
磐田は前半こそ、左サイドの山田大記やリハビリ中の前田遼一の代わりに1トップを務めた山崎亮平らが、何度か相手DFの裏を狙う突破とスルーパスで、攻め立てていた。しかしながら、その後は尻すぼみに。後半に入ると途中出場のFWハン サンウンのシュート1本だけに終わるほど、トーンダウンしたまま終焉を迎える。これでリーグ戦3連敗。ゴール裏へあいさつに行くと、サックスブルーのファン・サポーターからブーイングの洗礼を浴びた。
だが選手たちの表情は、意外とサバサバ。点差が開いたためか、逆にスッキリしている感じだった。「今日は完敗。でも、磐田のスタイルを続けるしかない」(松浦拓弥)というニュアンスのコメントが多かった。具体的な反省点としては「状況判断を良くして、ショートパス一辺倒にならずに効果的な長いボールを蹴るとか、相手にコースを絞られせないようにしたい」(千代反田)と、「繋ぎ」に関するものばかり。課題は明確なだけに、いち早く修正を図りたい。
今季のベストゲームの1つを演じた横浜FM。ゴール以外で特筆すべき話題は、齋藤学。齋藤は前半からゴール前でボールに絡み、チーム最多の5本のシュートを打つ。しかも31分にクロスバーを叩き、90分+2分には森谷賢太郎のスルーパスを受けて、ゴール前でフリーになるも、シュートは無情にもGK正面へ飛ぶ。2度の決定機を逃し「運がなかったね?」と声を掛けると、「次です、次!」と自分に言い聞かせるように強い口調で言った。齋藤はリーグ戦ホームでのゴールはまだないが、そろそろ爆発しそうな匂いが漂う。
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2012.10.21 Reported by 小林智明(インサイド)













