●西野朗監督（神戸）：
「色々こういう状況下の中でのゲームプラン、采配、起用を含めて持って望みましたけれど、最初から想定外のアクシデントが続いて、全くゲームプランとは違うゲームを強いられました。ただ、そういう中で私以上に選手たちが冷静というか、戦術的な変更もよく理解してくれて。劣勢な状況に陥りましたけど、最後まで戦い抜いて、ポイント１をもぎ取ってくれたなと思います。当然、今日のゲームはポイント３を狙っていくことを考えなければいけなかったので、そういう意味では選手がよく戦ってくれたなと思います。追いついてからの自分達の時間帯と思われた時に、ああいうリスタート、アンラッキーな失点を、よくそこからそれまでのいいペースを取り戻して戦ってくれたと思いますし、フロンターレのポゼッションサッカーにディフェンスもよく執拗に粘り強くやってくれたと思う。当然ハードワークから、少ないチャンスとは思っていたんですけれど、フロンターレと互角ぐらいにボールを保持できる時間帯もありましたし、内容的にはドローの結果はやむを得ない試合だったかなと思います。劣勢から戻したので、こういう戦いを続けて行くことが大事だと思うし、ただ少しケガ人の出入りが多くて、なかなかチームがフィットできない状況ではあるので、次節に向けて整備してもう一度やっていきたいと思います」

Ｑ：２カ月ほど試合から離れていた吉田選手を先発に起用した理由と、ケガの状況。また相馬選手のケガの状況を教えてください
「トータル的に90分+αを考えての起用です。都倉、田代という、制空権で２つのポイントを作れば、起点は作れる。ただ、それだけでは変化が生まれないですし、そういう意味でのパートナーは誰かということのポイントの中ですね。状態は悪くないですし、確かにバックアップのゲームはそうインターバルは長くはないんですが、紅白戦の中でも動きも軽快ですし、それ以上に彼のメンタリティをチームに浸透させたかったというのもあります。非常に残念なアクシデントだったんですけれど、彼が間違いなく攻撃を引っぱってくれる軸になってくれると可能性は感じたので。思い切った起用です。都倉に関しては、あそこで大久保か都倉かという場面ですけれど、やはり大久保嘉人の状態はまだまだ上がっていない。膝の状況も確かにあるんですけれど、あそこで選んだのは都倉。最終的にああいう形に持っていかないといけないかなというプランはありましたけれど、予想以上に２人の中で絡めるコンビネーションがとれる状況もありましたので。２人の状況は分かりませんね。相馬はまだ引っぱればやれたと本人は言っていましたけど、間違いなく筋肉系で違和感を持っているので。吉田の場合は自分でひねったような、まだ直後なので、分からないですけれど。状況はよくないと思います」

Ｑ：都倉選手が２ゴール。評価は？
「今週は、彼も個人的に負荷をかけたり、週末に向けて自分が川崎Ｆ戦に対する意識が強いのか、いいパフォーマンスというかゴールに直結するというか、彼らしい、いい２ゴールだったと思います。そういう準備を彼はしていましたし、非常に個人的にはいい状態でいるなとは思っていたので。最終的に同じタイプの田代と組むことになるので、先発を外しましたけれど、状況によってはセカンドハーフに投入する考えもありました。いい準備がいい結果を出しているんじゃないかと思います」

Ｑ：90分を通して今日の守備の評価をお願いします。
「８月の天皇杯以降、リスタートから得点されている、それが常に決勝ゴールになっていたりということだったので、今週もそういう準備を強調してきた。直接FKやコーナーキックの中での対応というよりは、前節もそうですが直接FKを与えるのが28回もあったりとか、不用意に自陣エンドでFKを与えて、相手にチャンスを膨らませた中で、タイミングが合ってきたりとか、対応できないとか、そういう所は減らさないといけない。でも、その言い方も非常に難しいです。ディフェンスが消極的になりがちなので。ただ不用意なファールを犯して相手にチャンスを与えるのは…、序盤からしっかり対応していると思っていたんですが、今日もリスタートからやられている。これは私の責任ですが、何回も何回も同じ事を繰り返しているのは…。流れのなかではうまく対応しているのは感じますし、ハードワークで、全体の守備意識も持っている。ただ、ディフェンスができながらも簡単に止まっているボールをやられてしまうというのは、さらに（修正を）追求していかないといけないですし、これから緊迫した中でさらにそういう中での得点、失点が左右してくると思う。積極的な守備の中でも冷静さとかを増やしていかないと回避はできないと思います」

以上