「2012シーズンが始まって4戦終わって最下位になったところから、このチーム、この選手たちは成長しながら戦ってきた。進化を証明したいし、良い形で発揮させてあげたいと思っています。目の前の1試合です。目の前の栃木を叩く、カンスタで喜び合うと、この1試合に集中していきたいと思います」。ホーム最終戦を前にして、来季の続投が発表された岡山・影山雅永監督はこう話した。
岡山は前節・水戸戦に引き分けたことでプレーオフ進出への可能性が消えた。今季、ディフェンスリーダーとしてチームを引っ張ってきた竹田忠嗣はこう話す。「ここ2試合、自分たちらしいサッカーが出来ていなかった。緊張が勝手に出ちゃったのかもしれない。終わった順位でしか語られない世界なので、そのためにも上の順位にいる栃木から勝点を奪うことは大事。積み上げてきたもの、やりたいことをしっかりやりたい」。
一方の栃木は、前節・松本戦の勝利で勝点を60に伸ばし、プレーオフ出場圏内の6位フィニッシュへの可能性を残している。条件は2戦2勝で、6位千葉、7位東京V、8位山形の結果による。得失点差を考えると非常に厳しいが、5試合ぶりの勝利で、「取り戻した」感触と可能性を持って、岡山に乗り込んでくる。
ボランチ・パウリーニョが出場停止だった2試合を含む過去4試合は勝利がなかったが、松本戦では2トップのサビアと廣瀬浩二の合計3ゴールでゲームをものにした。松田浩監督は「2トップで点を取ると上手くチームとして回っていくな、という感じがします」と話している。パウリーニョが戻ったことで、ディフェンスラインが押し上げられ、やりたい攻撃の形を再び出せるようになっている。
岡山のボランチ・仙石廉は栃木についてこう話す。「バランスのとれたいいチーム。スピードのある選手が多くて、ハードに戦ってくる。守備面では、ブロックを作られると固いけど、そこを崩す方法を見つけたい」。また千明聖典にパウリーニョについて聞くと、「速くて、シュートもあるし、守備も良い。何でも出来る選手。でも今まで何度もやっているから感覚はわかる。マッチアップして、止めきりたい」。
岡山の選手たちの最終戦に賭ける思いは、普段どおり、「目の前の一戦に集中する」ことが前提にある。水戸戦後にプレーオフ出場の可能性が消えたことを聞くと、澤口雅彦は普段どおりの淡々とした口調で、「気持ちはきれてないんです」と話した。熱が籠もっている。またFW川又堅碁はこう話す。「もうどんな試合でもいいから勝てばいいと思います。良いゲームで負けても、引き分けても意味ないし」。また前節、交代出場で約20分間プレーしたFWアンデルソンは、「試合のリズムを掴むのに苦労した。でも出番があれば出来る限りやりたい。岡山のサポーターはものすごく温かく見守ってくれている。だからなぜ自分が契約してここにいるのかを証明するプレーを見せたい」。アンデルソンと川又は新潟で昨年ともにプレーしている。川又は、アンデルソンのことを「怪我で8ヵ月近く離れていたからきついと思うけど、入ったら絶対に力を出してくれると思う。新潟での最初の練習で衝撃受けましたからね、巧すぎて」と話す。ポルトガル語でやりとり出来る2人の連係も見たいところだ。
今週、岡山の左、服部公太が今季限りの引退を発表した。17年間、これまでJ1J2合わせて462試合に出場し、リーグ戦171試合に連続出場した鉄人の463試合目のプレーを見るため、広島から紫のユニフォームを着たサポーターも多くやって来るようだ。「それは有り難いですね。しっかり皆の前で仕事をしたいと思います。今、チームは少しでも順位を上げるという方向に切り替えています。7位の可能性があるんなら、行きましょう」。ゲーム終了後に引退セレモニーが行われる。岡山がこのゲームで見せるのは、「2012シーズンの、このメンバーで最後まで戦う、意地と誇り」(影山監督)以外の何物でもない。
以上
2012.11.03 Reported by 尾原千明
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