シーズン終盤に入り『残留』を目標にすることが現実的になって以降は、明確に『勝点』への拘りを強くもって戦いを続けて来たガンバ大阪。だが、現実は厳しく、8月以降の戦いでは13試合中、11試合で着実に勝点を積み上げてきたものの、相変わらず降格圏から抜け出せない状況が続いている。しかも、残り試合はわずかに2つ。残留を争う15位の神戸や14位の大宮、13位の鹿島、12位C大阪との勝点差は大きく引き離されている訳ではないが、仮に今節、G大阪が引き分け以下の成績となり、上位4チームが全て勝利した場合は最終節を待たずして降格が決定するという窮地に追いやられている。
ただ、この終盤戦に入ってからずっとそうであったように、この状況に置かれた今もG大阪の目標が変わることはない。目指すところはただ一つ、勝利。今節のF東京戦でも約1ヶ月ぶりに戻るホームの地で、勝利に対する全員の欲を結集させ戦うのみ、だ。
「今さらスタイルを変えてもしょうがない。相手より1点でも多く獲るために、うちらしく、攻撃的に、前へ、前へと気持ちが向いたサッカーをしたい(MF遠藤保仁)」
「大事なのは試合中、どんな状況に置かれても自分たちのスタイルを忘れないこと。焦って出来ないプレーをしたりするのではなく、また状況をネガティブに捉えずに、自信を持って自分たちの戦いをしたい(DF今野泰幸)」
終盤戦に入るとどのチームもそうだが、必然的に警告累積による出場停止の選手が出たり、ケガ人による離脱者が出てくる。G大阪も例に漏れず、夏に期限付きで移籍加入をして以降、守備の要として存在感を発揮して来たDF岩下敬輔が2試合の出場停止に。つまり、残り試合は彼なしでの戦いを強いられることになるが、ここにきてケガで長期離脱を強いられていたDF中澤聡太が戦列復帰。彼がDF岩下の抜けたセンターバックを預かることが濃厚だ。
7月3日の練習中に左足首を痛めて以降、約3ヶ月半の離脱を余儀なくされてきたDF中澤は、10月半ばに完全合流。以降は練習や練習試合を通して確実にコンディションを上げており、前節の清水戦では69分から公式戦復帰も果たしている。もともと、気持ちの強さを前面に出した熱いプレーでチームを最後尾から鼓舞してきた中澤はチームのメンタルリーダー的な存在であったことを踏まえても、このプレッシャーのかかる終盤戦における彼の復帰は明らかなプラス材料。また、彼自身にとっても、長いリハビリ期間中、コツコツと復帰を目指して来た中で培ってきたいろんな『想い』をピッチで爆発させる格好の舞台が整ったと言える。F東京戦ではそれがピッチから感じ取れる90分になるはずだ。
「全員が高いモチベーションを持って試合に入ることが間違いない中で、冷静に押さえるところは押さえながら、また思い切って飛び込むところは勢いを持って戦いたい。試合中、気持ちが昂るがゆえのズレが縦、横、いろんな周りとの関係の中で出てくることも考えられる。その状況になっても冷静に全体を捉えながら、落ち着いて戦いたい。個人的には攻撃の起点にもなりたいし、チームに勇気を与えたり、流れが悪くなった時間帯にぐっと耐えたり、いい時は押し上げたり、ということも自分の役割だと思っている。あとはしっかり自分らしく身体を張りたい(DF中澤聡太)」
対するF東京は終盤に入り、なかなか勝ち星を拾えない状況が続いてる。前節の神戸戦も、後半は圧倒しながら、ピッチにたくさんの水たまりを作るほどの『大雨』にも邪魔をされたこともあり、敗戦。しかも2試合連続完封負けという結果が物語るように決定力不足が否めない状況にある。ただ、前節の試合後にもチームを率いるポポヴィッチ監督が「チャンスは作ってゴールに迫ったが、決め切れなかった。ゴールだけが足りなかった試合」と振り返った通り、全くもって攻撃の形を作り出せていない訳では決してない。あとはそれをチームとして結果にいかに繋げるか、だろう。注目は元G大阪のFWルーカス。前半戦の戦いでも同カードで2得点を決めたFWルーカスだが、G大阪に3シーズンにわたって在籍し、G大阪の戦いを熟知している彼のこと。今節も徹底的にその“弱点”を頭に入れてピッチに立つことは間違いない。その中で、彼に8試合遠ざかっている『ゴール』が生まれれば、F東京の攻撃を再び加速させる要素になるはずだ。
以上
2012.11.23 Reported by 高村美砂
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