今季公式戦未勝利の両チームの対戦は1-1の引き分けに終わった。前半29分、大分が先制。ロングボールに反応したMF木島悠が裏に抜け出し、ゴールを決めた。その8分後、新潟がコーナーキックからDF濱田水輝のヘディングで同点に。後半は一進一退の攻防を続けながら、時間を費やした。
新潟は2試合、大分は今季3試合目の公式戦引き分け。新潟・柳下正明監督は「攻撃面での落ち着き、アイデア、受け手と出し手のタイミングの良さがない」と課題を挙げながらも、「そこ以外はできていた」。大分・田坂和昭監督は「追い付かれたが、それ以上はやられていない」。ともに課題と手応えの一端を口にした。
どちらにとっても、ここまでの試合と同じような展開になった。新潟は試合の入りからボールを支配。この日は大分が5バック気味に守るため、今季のリーグ戦で見せているプレスをかけ続ける形は多くはなかった。それでも球際に競りかけてボールを奪うと、早く展開。前半7本、後半6本と均等にシュート機会を得た。
ただ、攻めてもゴールが遠いのも、今季の新潟の流れ。要所で中盤から下で奪ったボールを前線に供給しても、シュートに行く前に奪われた。特に中央付近では、シュートチャンスをつかみ切れず、パスに逃げるシーンが続いた。「ペナルティーエリアの前でワンタッチを入れるなど、工夫が必要だった」。この日、福岡から移籍後初スタメンになったFW岡本英也は言う。
得点は0-1で迎えた前半37分。田中亜土夢の左コーナーキックを濱田がヘディングで決めた。プロ入り初得点の濱田だが、喜びの表情はほとんど見せない。リーグ戦で2得点している金根煥に続き、ここも得点は守備陣。セットプレーからのゴールは大きな武器。ただ、流れの中で前線の選手が決めることで、攻撃の形に自信が持てる。「1点取れれば、FW陣はどんどん取れるようになると思う」と濱田。負けない試合を継続する中、攻撃のレベルアップの必要性があらためて印象付けられた。
大分は前半29分に木島が先制点。宮沢正史がロングパスで相手守備の裏を突くと、木島が反応。GKとDFに阻まれながらも、ネットを揺らした。
ただ、この8分後、追い付かれる。先制するがリードを守り切れないのは、ここまでの全試合の共通点。田坂監督は「選手たちはJ1の厳しさを味わっている。後半は押し込まれながら、粘り強く守っていた」と評価すると同時に、「まだまだやらなければならない」と反省も口にした。
先制点をきっちり奪い、終盤の守備ではしぶとさを見せる。必要なのは、追加点。そこが今後のテーマになる。
どちらも勝点3を狙いに行く姿勢は、球際の攻防、攻守の切り替えの早さに見られた。リーグ戦で勝点3を奪うため、弾みをつけたかったヤマザキナビスコカップの初戦。リーグ戦からスタメンを新潟は5人と大分は7人変更するなど、フレッシュなメンバー構成で臨んだ。試合結果は思惑とおりではなかったが、手ぶらでスタジアムを後にしたわけでもなかった。
以上
2013.03.21 Reported by 斎藤慎一郎(ニューズ・ライン)















