過去に両クラブの選手が行き来したチーム同士の対戦が、7年ぶりに実現する。また、ヤマザキナビスコカップでは初対戦となる。2008年にC大阪から森島康仁が期限付き移籍で大分にやって来た頃から、両チームの人事交流が頻繁にはじまった。そのエポックメイキングが2009年のシーズンオフの大量移籍だろう。クラブの経営難から上本大海(仙台)、高橋大輔、清武弘嗣(ドイツ、1.FCニュルンベルク)が大分からC大阪に完全移籍で、キム ボギョン(イングランド、カーディフ・シティFC)がC大阪から大分に期限付き移籍でやってきた。ご存知の通り移籍した選手はそれぞれのチームで活躍し、次なるステップに躍進した。チームを見続けてきたサポーターにとっては、親しみやすいチームとの対戦となるのではないか。
とはいえ、両チームのここまでのリーグ、カップ戦を含めた結果は対照的だ。4戦負けなしのC大阪と4戦勝ちなしの大分。ホームの大分は、4戦連続先制点を挙げながら、勝点3を取ることができずにいる。原因は何か。複合的な問題が絡み合いひと言で判断はできないが、「J1の厳しさを味わっていると思う。点を取っても追いつかれる」と田坂和昭監督が語るように、力負けしている感は否めない。
これまでの対戦相手には、倍以上のシュート数を放たれた押し込まれる時間が長かった。ただ、試合を重ねるごとに課題を修正し、“自分たちの時間”すなわち自分たちが意図してボールを動かせる時間が増えている。田坂監督は「1試合1試合成長しているということを感じられる。我々の良さである粘り強い守備でしのぎ、機を見てゴールを奪いに行く姿勢もあった」と語った。選手も「J1のスピード、球際の強さに慣れてきた」とアジャストしている。
前節の新潟戦では、リーグ戦で出場機会のなかったイキのいい5選手をスタメンで起用。先制ゴールを決めた木島悠、プロデビューを飾った松本昌也が猛アピールし、チーム内のポジション争いもし烈になっている。「全ての大会でタイトルを狙う」と掲げる指揮官は「戦える選手を選ぶ」と常々語っている。明日の試合で誰がピッチに立つのか注目したい。
対するアウェイのC大阪は、前節リーグ3連勝の好調を維持し、前節の名古屋戦で引き分けたものの、勢いは増している。今季からC大阪のエースナンバー「8」を、清武から経由して受け継いだ柿谷曜一朗を筆頭に、山口螢、扇原貴宏のロンドンオリンピックコンビは中心選手としてポジションを確立し、さらに若い南野拓実といった攻撃センス溢れるヤングタレントも揃う。レヴィー クルピ監督の哲学である「リスクを覚悟で勝利を目指す」サッカーは、観る者を魅了する。今節もマテルHCが代理で指揮するようだが、クルピ・イズムが注入された選手はブレることなく、攻撃サッカーを貫くだろう。
C大阪が圧倒的にボールを支配し、大分が耐えて一瞬の隙を突いて反撃する展開にはなるだろう。5分咲きの大分で桜色のチームが満開するのか、それともホームチームが今季初勝利を挙げるのか。互いの持ち味を生かし、存分に打ち合う試合が見たいものだ。散る桜も美しい。
以上
2013.03.22 Reported by 柚野真也
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