サッカーも人生も後悔先に立たず。悪くはないけれど、ちょっとちょっとのタッチの差で公式戦2分2敗で未勝利のヴァンフォーレ甲府と、全試合で相手をシュート数でも上回って公式戦4連勝中の横浜F・マリノス。横浜FMのファン・サポーターからみれば不満な内容の試合もあったかもしれないが、「悪い内容でも勝つのが強いチーム。それがいい内容になればもっと勝てる。いい内容でも勝てないのが弱いチーム」という格言もあるくらいなので、勝ち切っていることには満足のはず。水曜日に続いて今節もヤマザキナビスコカップで、中2日の連戦となるが、B組戦線は0△0と1△1の引き分けばっかり(鹿島は第1節試合なし)で異常なしだったが、甲府と横浜FMのいるA組は2試合で勝負がつき、1試合引き分けたので、すでに差がついている(湘南は第1節試合なし)。今節、第1節に勝利した横浜FMと磐田に勝利を許すとこの2チームがA組でかなり優位になる。甲府はリーグ戦の首位でもある横浜FMに勝って並びたいし、磐田と対戦する清水はダブルの思いで勝ちたいはず。
横浜FMは栗原勇蔵(日本代表)とマルキーニョス(出場停止)が不在だが、それで甲府が有利になるなんて甘い予測も期待もしない。中村俊輔と兵藤慎剛あたりまでザックに召されれば話は変わるかもしれないが、甲府は横浜FMと公式戦で8回対戦して1勝しかしていないので、もう2〜3人召されないと…な〜んて言っている場合ではない。一戦必勝で戦うのみ。ここまで悪くない内容ながらも2分2敗と未勝利だけに、甲府はなにがなんでも公式戦初勝利が欲しい。まさに渇望。この勝点3がどれだけ山梨の活力になることか。城福浩監督は「(ここまでの甲府の)一番の問題点は先制点を取られていること。(先制点を許すと)同点に追いついて逆転するには大きなパワーが必要になる。簡単に先制点を取らせないために全員が一丸にならないと駄目。迎える横浜FMは、謙虚にベスト・オブ・ベストを甲府が出さないと勝負ならない相手」と、「悪くない内容だからこそ勝ちたい」という思いを相当強く持ってるように感じる。
水曜日の川崎F戦の先発を見れば樋口靖洋監督がヤマザキナビスコカップをどう捉えているのかはよく分かる。リーグ戦同様に全力で勝ちに行っている。ただ、あまり選手を変えない傾向の監督ではあると思うが、中2日でも35歳前後のベテランを先発で起用してくるのかどうかには興味がある。考え方によっては、土曜日を乗り越えさえすればまた1週間でリーグ戦を迎えることができるので無理のしどころかもしれない。城福監督は「横浜FMはバランスの取れたチームだし、そこに(中村俊輔の)力を見せられる左足がある」とチーム全体を評価しつつ、中村の左足を警戒するコメントを残している。甲府は水曜日の清水戦では、出場停止やケガなどでリーグ戦(第3節)から先発を6人入れ替えざるをえなかったが、今節もディフェンスラインにケガ人が出て顔ぶれは変わる可能性が高い。センターバックは盛田剛平と今季初先発の津田琢磨のコンビが復活しそう。昨年はこの2人がレギュラーを掴んで甲府の24試合連続無敗記録更新に大きく貢献しており、期待したくなる2人。「J2ではそうでも、J1の舞台ではどうか…」と冷静に考えることもできるが、2人の息の合った積極的なラインコントロールはJ1でもハマるのではないかと思う。オフサイドを破られて豪快に裏のスペースを盗まれたときは、GK河田晃兵のカバーリングに期待するだけ。ずるずるラインを下げてしまう方がフラストレーションが残りそうなので、ホーム・山梨中銀スタジアムではアラートで積極的なプレーで横浜FMに挑みたい。
そして、それ以上に期待したいのはMF・堀米勇輝。フリーキックを任され、中村俊輔と同じ左利きの20歳。中村に対しては「子供の頃から憧れの選手。同じピッチに立ったら自分がどれだけ通用するか自信を持って挑みたい。勇猛果敢にやっていきたい」と、やる気満々。甲府育成組織からの生え抜き選手として、アカデミーの後輩に対する責任感も強い。ここまでのリーグ戦ではサブに甘んじたが腐ることなく、紅白戦では公式戦以上の集中力と勢いでプレーし続けてきただけに、「悪くないけど勝てない甲府」に足りないゴールを期待したくなる。「今年の甲府は難しいんじゃないかなぁ〜」なんて思っている人もいるかもしれないけれど、危機感を持って何時来るかわからないチャンスを熱い想いで待って、準備し続けている選手がいる限り、甲府は右肩上がりで戦える。リーグ戦の首位・横浜FMが相手だからこそ、甲府の武器である挑むという姿勢が際立つはずだ。
以上
2013.03.22 Reported by 松尾潤
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