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【AFCチャンピオンズリーグ2013 ムアントン vs 浦和】プレビュー:勝利以外に生き残る道はなし。ムアントンを敵地で退け、あとは吉報を待つのみ!(13.05.01)

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自分たちはやるべきことをやるだけだ。浦和は前節の広州恒大戦で3−2の勝利を収め、決勝トーナメント進出の可能性はつないだ。だが、勝ち上がりの条件は厳しいと言わざるを得ない。最終節でムアントンから白星を挙げることは最低条件。それをクリアした上で、他会場で行われている試合で広州恒大が全北現代に勝利する以外に生き残る道はない。

ただ、広州恒大は前節の浦和戦ですでに決勝トーナメント進出を決めている。彼らにとって最終節はトップ通過するかどうかという意味合いしかないため、メンバーを落として戦う公算が強い。柏と当たるのを避けることよりも、僅差で争う中国リーグの試合を優先する可能性のほうが高い。たとえベストメンバーで臨んだとしても、過密日程のなかで引き分けでも1位通過が決まる状況において、モチベーション高く必勝態勢で戦うことはないだろう。浦和が前節の試合で広州恒大に4ー1で勝っていれば、広州恒大にも敗退の可能性が残っていた。そうすれば状況も多少変わっていたが、終わったことを悔やんでも仕方がない。

他の会場のことは自分たちでどうすることもできない。やれることと言えば、目の前の一戦に集中し、逆転突破の最低条件である勝利を掴みとることだけだ。「ムアントン戦は勝つしかないので開き直って戦える。目の前の試合にこだわってやったことで広州戦も勝ったので、タイでも目の前の試合に向けて勝つためにしっかりやるだけ」とは平川忠亮。やることがはっきりしている分だけ迷いはない。

一方、対戦相手のムアントンはすでにグループリーグ敗退が決まっている。ここまで1分4敗で勝点はわずかに1ポイント。グループの構図的には3強1弱となってしまったが、それでも油断はできない。彼らに失うものは何もないない。吹っ切れたチームというのは、たとえ地力で勝っていたとしても怖い相手だ。実際、浦和にはそういったチームに手痛い敗戦を喫した苦い過去もある。それに、今回は彼らのホームゲームだ。これまで未勝利で悲しい思いをさせてきたサポーターの気持ちに報いたいというモチベーションもあるだろう。槙野智章も「敗退で失うものはないし、アグレッシブにくると思う」と警戒する。

試合展開としては浦和が主導権を握る可能性が高いだろう。だが、浦和には優勢になればなるほどリスクマネジメントの意識が薄くなってしまうという悪い傾向があるだけに、攻めているときこそ気をつけないといけない。攻め続けた末にカウンター一発で沈むなんていうのは、このあいだの清水戦だけで十分だ。埼玉スタジアムの試合では、ムアントンの選手のなかで唯一、エースのティーラシル・ダンダが危険な雰囲気を漂わせていたので、彼を不用意にフリーにするようなことは避けたい。

勝利が至上命令のこの一戦において、不安要素はいくつかある。1つは現地の気候。熱帯モンスーン気候のタイは1年を通して高温多湿だ。空港に降りた際にすぐ半袖になったくらい暑い。日本もだいぶ温かくなってきたとは言え、環境の差は小さくない。
選手のコンディションに与える影響は、暖かい場所から寒いところへ行くよりも、その逆の方が大きいと言われている。寒いところから暑い場所に行っても、急には汗腺は拡がらないからだ。暑いなかで汗腺が開いていない状態でプレーすると、スタミナの消耗は一層激しくなる。運動量が前提のサッカーをしている浦和にとって、タイの暑さは嫌な条件だ。

そして、もう1つの懸念材料は鈴木啓太の不在。鈴木は前節の広州恒大戦で累積警告となり、この試合には出られない。ミシャサッカーでこれまでずっとビルドアップの重要な役目を担ってきた背番号13の欠場がどのような影響をもたらすか気になるところだ。

以上

2013.04.30 Reported by 神谷正明
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