ゴールデンウィークからの長い連戦も今節で終え、J1リーグは6週間の中断期間を迎える。どのチームも勝利を挙げ、中断前最後の試合を良い形で終えたい思いは強い。そのなかで、開幕から低迷する最下位の大分とそのひとつ上に位置する17位の磐田が、今季を左右しかねない大事な「裏天王山」を迎える。今節の勝点は、単なる勝点にとどまらず中断期間を迎えるうえで良薬となって好影響をチームに与えてくれる。逆に、勝点を得なければ勝点や順位の数字が示す現実は、重い足かせとなる。「内容は良かった」、「自分たちのサッカーができた」といくら強がっても、影響は徐々に出てくる。手にした勝点は決して減らない。中断明けのリーグに向け、最高の6週間を迎えるためにも、クラブが持つあらゆる力を総動員して臨む一戦となる。
5月に入って勝利のない磐田は、監督交代の劇薬も効果がなく、厳しい状況が続いている。とは言っても、昨日発表されたワールドカップアジア最終予選オーストラリア戦の日本代表メンバーに、駒野友一、伊野波雅彦、前田遼一の3人が選出され、他にも実力者が揃うタレント集団であることに違いはない。歯車さえかみ合えば上位戦線に加われる地力のあるクラブだ。水曜日のヤマザキナビスコカップの甲府戦でも、相手を上回る決定機を作った。あとは使い古された言葉だが決定力。前田、金園英学、松浦拓弥らの奮起と、セットプレーからの失点をしっかり立て直せるかがポイントとなる。
ホームの大分は、これまでリーグ、カップ戦を含め16試合勝利がなかったが、直近の2試合で連勝し悪い流れをひとまず食い止めた。これまでの試合は時間帯によって「らしい」戦い方を見せるも、90分通しての安定感がなく、勝負強さを感じられなかった。だが、勝利した2試合は「最後まで諦めない姿勢を見せた」(田坂和昭監督)。選手ひとり一人にアグレッシブさが戻り、勝つことで勢いが増している。
ここ数試合は怪我人が続出し、前の試合から先発メンバーが5〜9人も替わる緊急事態が続いているにも関わらず、出場機会を得た選手が猛アピールし、結果を出した。田坂監督が話したように「大分には天才もエリートもいない」が、「雑草集団」らしく、たくましく成長している。
低迷する両チームであるが、対照的な両チーム。アドバンテージがあるとすれば、ホームの大分だろうか。勢いに加え、2007年からホーム3連勝の対戦成績が示すように、サポーターの力を得て勝ちを重ね、技術、戦術云々を越え、選手を後押しする力になっている。これは決して侮れない力である。「総力戦で勝つ」と田坂監督の言葉は、クラブを支える力も加えてのもの。
明日の結果が、リーグ中断明けにどう影響するか、注目したい。
以上
2013.05.24 Reported by 柚野真也
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