15日15時から発表予定だった「EAFF東アジアカップ2013 決勝大会」日本代表メンバー。しかしながら、30分経っても、なかなか顔ぶれが伝わってこず。大阪・舞洲にあるC大阪のクラブハウスにて、記者陣は、盛んに携帯連絡や、インターネット、Twitterなどで情報が流れてくるのを、今か、今かと待ちわびていた。
そして、ようやく公開されたメンバーリストには、嘱望されていた選手たちの名前が出そろっていた。柿谷曜一朗、山口螢、扇原貴宏。育成組織出身選手としては初めて、この3人が日本代表に選出されたことで、C大阪は歓喜に沸いた。そして、喜びの様子は、鳥栖も同じ。豊田陽平の、クラブとしては初となるフル代表入りが発表されたのだ。かくして、17日19時からキンチョウスタジアムで行われるC大阪と鳥栖の一戦は、期待の初代表勢が出そろう、注目の試合となった。
4選手にとって、東アジアカップへの壮行試合ともなる、このJ1第17節。ただし、「次の試合(鳥栖戦)は、(日本代表に)選ばれたからどうとか関係なく、このチームの一員として、絶対に勝てるようにしたい。チームがタイトルを取るためには絶対に落とせない一戦なので、代表どうこうより、今までどおりプレーできればと思う」と柿谷も言うように、選出メンバーに浮かれる様子はまったくない。クラブでの、このJでの活躍が、今まで夢見ていたフル代表への道を切り開いただけに、チームの勝利のために、彼らは戦う。
その想いは、当然、両チーム全体に共通すること。そして、悲願のタイトル獲得のために、6位からさらに上位へ進みたいC大阪にとっても、現状のJ1残留争いから抜け出し、昨シーズンの快進撃を取り戻したい鳥栖にとっても、J1前半戦折り返しとなる今節は、大変重要なもの。1カ月後の中断明け後、両者は、引き分け、勝ち、負けと、同じような流れで進んでいるのだが、躍進のためには、ここでの連敗は許されない。
この両者は、約2カ月前のヤマザキナビスコカップ予選リーグ第6節で対戦。そのときは、鳥栖が開始早々の金井貢史のゴールで先制するも、丸橋祐介と南野拓実のゴールにより、ホーム、キンチョウスタジアムでC大阪が2-1と逆転勝利を収めている。ただし、「(当時は)ほぼメンバーが違うし、豊田選手もいなかったので、今回は別のチームと思って戦わないといけないと思う」と扇原も言うように、そのときの鳥栖は、豊田、池田圭、藤田直之、呂成海ら、主力の数多くが欠場していた。「それでも、あのとき速い時間帯に失点してしまっている。最初の勢いというのをかわすというか、そこをしっかり防げれば、こっちの流れになるので。そこをしっかり失点しないよう、ゼロで勝てるようにしたい」と、C大阪の主将、藤本康太も言うように、桜色のチームは一層気を引き締めて、この試合に臨む構えだ。
当然、一番の見どころは、J1得点王争いをする柿谷、豊田のストライカー対決だろう。「2人のスタイルは大きく違うが、豊田選手は韓国スタイルに近く、(柿谷)曜一朗はブラジルスタイルだ」と表現するのは、C大阪のレヴィークルピ監督。鳥栖のサッカーについて「監督さんが韓国人ということで、韓国スタイルだと思う。球際を潰しにいく、激しく行くというところは、印象にある。実際にフィジカルコンタクトは多いと思うので」と評していたが、一方で、C大阪は「地上の、下のボールで、ボールを動かしてやっていきたい」(楠神順平)というような、ショートパスを細かくつなぐサッカーを行っているだけに、チームカラーを先頭に立って反映する柿谷、豊田の活躍こそ、結果に直結することは明らかだ。
昨年、J1リーグ戦でのC大阪と鳥栖の対戦成績は、C大阪の1勝1分け。ただ、今季のヤマザキナビスコカップも含め、どちらに勝負が転んでもおかしくない接戦が続いている。今回の結果はどうなるのか。今節、C大阪はシンプリシオが累積警告で出場停止となるが、前節、終了間際の失点で痛恨の敗戦を喫しているだけに、「途中から自分が入って、そこで(最後に失点に)行かれたというのもあるので。絶対に次は勝ちたい」(楠神)、「自分が出て、ミスしてしまったので、それを取り返す気持ちでやりたい」(杉本健勇)という、広島戦で悔しさを噛みしめた2人をはじめ、ホーム勝利への想いはより一層強い。「夏場に勝っていくチームが、最後残っていくと思う。そのことも意識しながら勝っていきたい」と藤本。勝負の夏を制するためにも、この試合、C大阪にとっては大一番となる。無論、鳥栖にとっても、同じことが言える。
以上
2013.07.16 Reported by 前田敏勝
J’s GOALニュース
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