勝点50で並ぶ、ガンバ大阪とヴィッセル神戸の頂上決戦。J2リーグの戦いもまだ半分を過ぎたばかりだが、ここまでの戦績からも確実に昇格争いに絡んでくるのが予測される両者の対戦は、後半戦のカギを握る戦いであることに違いない。しかも関西同士の対決となればサポーターも含めて盛り上がらないはずはない。実際、チケットは日々、順に完売席が出ており、当日の万博記念競技場は夏の暑さをさらに加速させるがごとく、両サポーターの熱気がたちこめそうだ。
G大阪は今節から新加入のFWロチャ、MF宇佐美貴史の出場が可能に。ここ1ヶ月、コンディションをあげつつ、チーム戦術への理解を深めてきた二人が、どのくらいチームにフィットするのかがまずもっての見どころになる。中でも先発が濃厚なMF宇佐美にかかる期待は大きい。特にここ2試合は、FWレアンドロ、MF家長昭博がチームを離れたことやMF倉田秋のケガという前線のキーマンの離脱を受け、勝ち切れない試合が続いているからだ。その理由の1つに挙げられるのが攻撃の迫力不足。相変わらずボール保持率は高く、J2リーグきってのパスワークも健在のG大阪だが、前線で『仕掛けてゴールを獲る』選手がいなくなったことで、パスは動くが決定的な形を作り切れていない、というのがここ2試合の共通の課題だ。その点においてドリブルでの仕掛けや得点力を武器とするMF宇佐美は、パスサッカーにアクセントをつけられる選手に十分、なり得る。実際、MF宇佐美が合流後に戦った2試合の練習試合や今週の練習での動きをみても、それは明らか。加えて、今週は4〜5パターンの組み合わせを試していた中で、置かれたポジション、周囲との関係性に応じて役割を理解してプレーを変化させたり、コンタクトプレーで強さを発揮するなど、パワーアップを感じさせるプレーも随所に見られた。あとは、そうしたプレーを公式戦の中でいかに発揮できるか。ドイツ・ホッフェンハイムでのシーズン終盤は控えにまわることが殆どで、唯一気になるのは『実戦感覚』だが、本人曰く「万博は僕にとって何にも勝るホームスタジアム」と語るホームでの一戦に、また「サテライトの試合も含め、出場した神戸戦で点を獲らなかったことがない」と話す、相性のよい神戸との対戦に『何か』を起こす雰囲気は十分に漂わせている。自らのJリーグ復帰戦をどのような『結果』で飾るのか。G大阪の攻撃にどんなコンビネーションが生まれるのか、楽しみだ。
「公式戦は遠ざかっているけど、日々の練習や練習試合で自分なりに意識高く、公式戦をイメージしてプレーしていたので不安は感じていない。マークされるのは覚悟の上ですが、そうなれば他の選手を活かせばいいし、そもそもマークされて消えているようではそこまでの選手、ということになりますからね。そうではないことを示すためにも、何人つかれようが突破して、攻撃を作っていきたい。僕自身も『結果』を一番に求められているのは自覚しているので、ゴールはもちろん、ゴールを作り出す仕事をしっかりピッチの上で示したいと思う。久しぶりの万博でのプレーはとにかく楽しみ。ここ1ヶ月、ずっとここに立つ自分をイメージしてやってきたし、その度にワクワクしていた(笑)。大好きなホームスタジアムで応援してくれる人たちのために『結果』を求めて戦います」(宇佐美貴史)
対する神戸は前節のカターレ富山戦を1−0と辛勝。チャンスは多く作り出しながらも、なかなかゴールを決め切れず焦れる展開になったが、88分にMFマジーニョが挙げたゴールが決勝点となり、白星を引き寄せた。前半戦の戦いを踏まえ、後半戦は相手にも研究され、徹底的にストロングポイントを消される試合が増えると予測しても、苦しみながらも『結果』を得たことは大きい。加えて、今節のG大阪戦を、勝てば首位獲りも可能になる状態で戦えることも大きなモチベーションになっているはずだ。唯一、不安があるとしたらDFラインにおける相次ぐケガ。既に離脱中のDF相馬崇人、DF河本裕之、DF北本久仁衛ら、主力組に加えて、DF金聖基が前節の富山戦で鼻骨骨折。更にDFイ グァンソンも太ももに違和感を訴え水曜日の練習を回避している。DFイについてはその後、合流し、今日の練習後には安達亮監督も「グァンソンは大丈夫でした」と話したが、バックアップを含めここにきて守備陣の層が薄くなっていることは懸念材料の1つ。ただ、今の神戸にはそうした守備の不安を攻撃で上回れる力もある。好調のMFポポやMFマジーニョ、突破力のあるMF小川慶治朗らに加え、ここ2試合先発から遠ざかっていたFW田代有三もキレを取り戻している。また前半戦でG大阪に勝利した事実も自信となって備わっているはずだ。そうした力をアウェイの地でも発揮し、首位奪回となるか。注目したい。
以上
2013.07.19 Reported by 高村美砂
J’s GOALニュース
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