富山が86分、MFソ ヨンドクの技ありのゴールで同点に追い付きドローに持ち込んだ。8戦未勝利となったが勝点を加算して次節は21位・群馬との下位直接対決に臨む。長崎は今季2度目の4連勝こそ逃したが、最初の決定機を逃さずに先制する勝負強さ、終盤まで衰えない球際の執念などで地力の一端を示した。
序盤にペースを握ったのは富山。丁寧にパスをつないで攻め、サイドからのクロスを中心にゴールに迫った。9分にはDF舩津徹也からのスルーパスでFW苔口卓也がDF裏に抜けてゴールネットを揺らしたがわずかにオフサイドで先制点は幻に終わった。
長崎は前線の3人が流動的に動きながら徐々に前への推進力や競り合いでの強さを発揮することで盛り返す。同38分、押し込まれた富山が自陣で縦につないだところをDF山口貴弘らが挟み込んでボールを奪い返し、MF佐藤洸一が右サイドからクロス、3試合ぶりの先発だったMF小笠原侑生がニアに走り込みながら先制点を決めた。
富山は直前に自陣ペナルティーエリア付近でFKを与えて浮足立ち、失点シーンでは対応が後手にまわった。「対戦相手でも自分たちでもなく判定に左右されて(心の)コントロールを失い、自分たちでゲームをおかしくした。まだまだ内側の部分が弱い」と安間貴義監督は振り返った。前節までリーグで5番目に反則数の少ないチームが前半だけでイエローカードを3枚もらった。ハーフタイムで監督は「(不満を募らせるのではなく)ゲームの流れを尊重してカードをもらうな」と話し、冷静さを取り戻させることに注力した。
富山は後半最初からFW西川優大を投入し、[3-2-3-2]の攻撃陣形で反撃にでた。同60分にFW木本敬介、同69分にはFW黒部光昭を入れ、縦へ縦へと仕掛ける。しかしクロスやラストパスに精度を欠き、なかなか決定機をつくることができない。長崎は攻撃の選手たちもプレスのペースを落とさず、全員が球際で体を張った。そこで富山が押されていたら長崎の勝利で終わっていただろう。しかし、MF大西容平を中心に負けじと走り、ルーズボールの競り合いで懸命に足先を伸ばす。マイボールにしては前線に送って、しゃにむにゴールを目指した。それが実った同点ゴールは86分。大西のFKを左サイドで黒部が落とし、ソが拾って振り向きざまに右足でシュート。ペナルティーエリア内の人垣を超す曲線を描いてゴールに決まった。
富山は終了間際にカウンターからチャンスを迎えたが西川のシュートはゴール左に外れた。直後に長崎もMF金久保彩のドリブル突破から決定機を迎えたが得点は生まれずタイムアップとなった。
富山は次節、アウェイで21位の群馬と対戦する。群馬は7月11日にクラブとして残留へ全力を尽くすとの宣言を発表して以降初のホームゲームになる。死に物狂いで向かってくるのは間違いなく、覚悟して臨まねばならない。
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2013.07.21 Reported by 赤壁逸朗













