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【J2:第25節 水戸 vs 鳥取】レポート:「勝点3」を巡る激戦。両ウイングバックが躍動した水戸と守備で体を張り続けた鳥取。どちらも譲らず、勝点1を分けあった。(13.07.21)

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序盤から水戸が主導権を握る展開。「水戸の攻撃が非常にはっきりしていて、両ウイングバックが押し込まれている状態の守備となってしまった」と鳥取・小村徳男監督が振り返るように、鳥取はなかなか前に出ることができなかった。

しかし、鳥取は押し込まれながらも集中力を切らさず、ゴール前で体を張って水戸の攻撃を跳ね返し続けた。そして29分に中盤でのカットから電光石火のカウンター。抜け出した安藤由翔が冷静にゴールに流し込んで鳥取が先制点を挙げる。

1点のビハインドを負って迎えたハーフタイム、柱谷哲二監督は両ウイングバックにこう指示を送った。
「もっとギリギリのところで勝負しろ!」

4バックから3バックに変更して7試合目。攻撃的に戦うための変更であったが、6試合で決めたゴールはわずか4。1試合で複数得点を決めたこともない。まだ3バック変更の意図が結果として表れていないのだ。

さらに攻撃の手を強めるために、今節は3−4−3から3−5−2に変更。ボランチを1枚にし、FWを1枚増やすという今までよりも攻撃的な布陣で臨んだ。前半は1点リードを許したものの、「全然問題ない」と柱谷監督が見ていたように、中盤でテンポのいいパスワークを見せ、チャンスの山を築いた。ゴールこそ決められなかったが、今までとの“違い”を見せることはできた。

ただ、まだ足りなかった。それは両ウイングバックの積極性であった。前半、決して動きは悪くなかったが、「両ウイングバックのスタートポジションが少し低くて、相手に脅威を与えられていなかった」と、さらなる攻撃的姿勢を柱谷監督は求めたのである。それに右の鈴木雄斗、左の輪湖直樹は応えた。前半は相手のウイングバックの前でボールを受けることが多かったが、後半は相手の裏のスペースでボールを受ける機会が増え、水戸の攻撃はさらに迫力が増すようになった。

50分に輪湖のドリブル突破から得たFKを鈴木雄が頭で合わせて水戸が同点に追いつく。2分後にCKからゴールを決められ、再びリードを許すものの、水戸は下を向くことはなかった。「絶対に点を取り返すことができる」(橋本晃司)という自信を持って、攻め続けた。

右からは鈴木雄が、左からは輪湖が果敢に突破を試み、中央では西岡謙太と橋本、小澤司の3人が流動的に動いて、リズムよくボールを動かし、鳥取の守備を揺さぶった。そして82分、左サイドから思い切りよく飛び出した輪湖へ、小澤からスルーパス。ボールを受けた輪湖は迷いなく左足を振り抜き、シュートをゴールに突き刺し、同点に追いつく。

その後も水戸の攻勢は続いた。そして90分、絶好の逆転のチャンスが訪れた。橋本が蹴った右FKをゴール前に走り込んだ鈴木隆行がフリーでヘッド。決まったかと思われたが、ボールはゴールわずか右に逸れていった。最後まで水戸が攻めて続けたが、ゴールを決めることができず、勝点1を分けあうこととなってしまった。

試合終了とともにピッチに倒れ込んだ両チームの選手たち。ともに力を出し合った“激戦”と呼ぶにふさわしい90分であった。鳥取は2度のリードを追い付かれて勝利を逃したものの、「かなり体を張って厳しいチャージに来ていた。イエローカード覚悟なのか、激しかったですね」と敵将に言わせるほど、球際やゴール前で並々ならぬ気迫を見せて立ち向かい続けた。現在、18位に位置するが、最下位との勝点差は7。早く下位争いを抜け出して、中位に食い込んで行きたいという気持ちがプレーに存分に表れていた。押し込まれながらも執念で手にしたアウェイでの勝点1。その価値は小さくないはずだ。

「3連勝を狙っていた」(柱谷監督)水戸にとって納得いく勝点1ではない。ホームで、なおかつ、終始試合を支配しながらも勝利できなかったことは悔やまれる。しかし、2度のビハインドを負いながらも追いついてドローに持ち込めたことは収穫と言えるだろう。3バック変更後初の複数得点であり、今までで最もウイングバックが躍動を見せた。3バックシステムに対する手ごたえを今まで以上につかめたことが、今後に向けての自信となったことは間違いない。

3バックの確かな進化を示すことはできた。あとは結果につなげるのみ。橋本は前を見つめてこう口にした。「この勝点1を生かすも殺すも今後の結果次第。次の試合で勝つことができれば、この勝点1は大きな意味を持つこととなる。上位に行くためには勝たないといけない試合でしたが、決して悲観すべきではない」。

以上

2013.07.21 Reported by 佐藤拓也
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