第24節・山形戦と第25節・愛媛戦は立ち上がりからなかなかエンジンがかからず、攻撃面で動きに精彩を欠いた千葉。だが、今節は前半の序盤こそ互角の展開だったものの、時間が経つにつれてボールを保持して主導権を握った。だが、前半だけで9本のシュートも決定機は2つだけ。1つめは33分、谷澤達也のスルーパスを受けて抜け出した右サイドバックの米倉恒貴のシュートが徳島のGK松井謙弥にセーブされた場面。2つめは40分、ケンペスの強めのグラウンダーのシュートを松井が抑えた場面。それ以外のシュートはゴールマウスから外れるか、スピードやパワーを欠いて徳島の脅威にならず、ラストパスの精度不足やゴール前へ飛び出す千葉の選手の人数不足でシュートまで至らないことも少なくなかった。前半の千葉の攻撃はガムシャラにゴールを狙う迫力を欠いた感が強かった。
前半の徳島は決定機を作れなかったものの、「前半の最後のほうは千葉に1、2本チャンスは作られたけど、うまくディフェンスラインを上げてそこでケンペスや大塚(翔平)と駆け引きできていた部分もあった。相手が入って来ても僕らが行ける距離にいた。ウチが耐えて千葉は攻めあぐねている部分もあったので、後半は(千葉の勢いが)落ちてくるだろうなと計算していた。前半を(無失点で)しのいだのが試合の流れとしては大きかった」(青山隼)と守備は手応えがあった。55分、56分と連続で津田知宏が右サイド前方のスペースに飛び出し、左サイドからのパスを受けて中に折り返す。それは「前半は僕ら2トップに大きく(サイドに)逃げたり、裏に抜けたりというハッキリした動きがなかった」(津田)ことに対しての修正。56分の場面はクリアボールを拾った大崎淳矢のパスからのキム ジョンミンのヘディングシュートがゴールポストのわずか横と、この試合で最初の決定機となって徳島が「何本かいい形になって(いい攻撃の)リズムになった」(津田)と語るようにリズムを作る。
すると、今度は千葉の『裏』を狙う攻めが得点に結びつく。61分、福元洋平のクロスを千葉は米倉がヘディングでクリアし、こぼれ球を拾った伊藤大介からのパスをキム ヒョヌンがトラップミスすると、見逃さずにボールを奪ったドウグラスのパスから大崎が先制点をゲット。「いい時間に得点できた」(青山)。徳島は、77分に福元の一発のロングパスがドウグラスに通り、追加点を奪取。これが決勝点となってクラブの連勝記録を5に更新した。
「ハーフタイムはみんなで焦れずにやっていこうと話していた。焦れてバランスを崩して攻められるのは避けたかったので」(佐藤健太郎)という千葉には「バランスを崩して入れられたのではないのでもったいない失点」(佐藤健)。ただ、2失点は守備陣の個々のミスも大きいが、「前からのプレッシャーがかかっていないので、(徳島のセンターバックに)簡単に蹴らせ過ぎ。フリーで顔を上げられて蹴られると後ろの選手はやりづらい」(岡本昌弘)という守備の問題もある。また、田中佑昌が相手の背後に飛び出そうとしてもパスが出てこないのも目についた。クロスからの得点を意識し過ぎか『裏』を突く形が少なく、得点はクロスのこぼれ球を拾った兵働昭弘のミドルシュートによる1点のみだった。
徐々に改善されつつあったが6連勝の陰に隠れて残っていた攻守の問題点が改めて浮き彫りになった敗戦。そして、今季はまだ逆転勝利がないことに対して佐藤健は「みんな分かっていると思うので、それだけに軽率な失点は絶対やってはいけない。そういうところにはもっと神経質になったほうがいいというか、『1点』の重みは分かっているはずだから、それを表現しないといけない」と話した。次節までに攻守の修正&レベルアップをどれだけできるか。次節は千葉のJ1昇格への道において非常に重要な一戦となりそうだ。
以上
2013.07.28 Reported by 赤沼圭子















