新潟が1-0でC大阪を下した。72分、コーナーキックからのこぼれ球を大井健太郎が押し込んだ。守備でも集中したマークでC大阪にゴールを割らせなかった。
C大阪はチャンスを作りながらも、最後の1本が決まらず。柿谷曜一朗、山口螢、扇原貴宏の東アジアカップ優勝メンバーがスタメンに名を連ねたが、勝点をつかめなかった。
一進一退の攻防をものにした新潟の柳下正明監督は「我慢比べに勝った」と、選手たちをたたえた。その象徴が決勝点の場面だった。
72分の得点シーンは、合計4度の右からのコーナーキックが繰り返された結果だった。キッカーはすべて三門雄大。ゾーンで守る相手に対し、「ニアに速いボールを蹴る」ことを貫いた。GKキム ジンヒョンから遠く、守備陣の立つ合間を狙い続けた。
「誰かが飛び込んで触れば1点、クリアするので精一杯のボールを蹴ったつもり」。事前にチームメートにはそれを伝えていた。回数が重なるうちに、次第にタイミングが合い始める。C大阪の守備陣は、キックの精度が高い分、必死にクリアするだけ。
迎えた4度目、ニアに走り込んだ川又堅碁がヘディングシュート。懸命にキャッチしたキム ジンヒョンだが、倒れ込んだ勢いでボールが手からこぼれる。そこを大井が逃さずに決めた。
気温28度、湿度75パーセントの蒸し暑さ。それでも集中力は切らさなかった。徹底したのは、相手が嫌がるプレーを続けること。三門のコーナーキックはその現れだった。攻撃も、ゆっくり回すところと縦の突破を交えながら、最後は裏を狙う形を作ることを続けた。得点時のコーナーキックを得たきっかけも、三門のパスに抜け出した藤田征也がサイドを突破したところからだった。
守備でもそれは同じだった。注目の柿谷には金根煥が徹底マーク。局面では体を寄せ、ボールをもたれたときは慌てて飛び込まずにけん制。ペナルティーエリア付近では、ほとんど仕事をさせなかった。全員がマンマークをベースに、カバーも怠らない。味方が振り切られそうになると、すぐに近くの選手がカバーに入る。空いたスペースは違う選手が埋める。「全員がカバーし合う気持ちでいた」と三門。統一された意思は最後まで貫かれた。
C大阪には開幕戦で1-0で敗れた。その雪辱を果たすとともに、今季初の連勝を2戦連続無失点でマーク。「これを続けなくては」。三門が言うように、好結果を出したことで、チームの意識は一段と高まった。
C大阪は攻撃が不発だった。特に柿谷はシュートゼロ。「コンディションは言い訳にならない」と得点できなかったことを反省するが、体調が不十分だったことは明らか。普段の出足の鋭さを欠き、フィニッシュに持ち込めなかった。ただ、58分には、縦の突破からヒールで流し、エジノのフリーのシュートを引き出すなど、持ち味の一端は披露した。
立ち上がりから相手守備を狙ったロングボールで押し込もうとするが、効果的に通る場面は少なかった。要所でミスが重なり、チャンスをつぶす場面も。失点シーンは、相手のコーナーキックが繰り返され、相手のペースにされたもの。プレーをやりきるしつこさで、新潟に上回られた。
後半戦のスタートで、内容に結果が伴った新潟は次節もホーム。この勢いを切らさないことが上昇の必須条件になる。C大阪は、主力の体調が整った上で迎える次節のホームが重要になる。
以上
2013.08.01 Reported by 斎藤慎一郎(ニューズ・ライン)















