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【J1:第18節 鳥栖 vs 大分】レポート:共に可能性を見せた内容だった。しかし、勝点3は鳥栖に入り大分には厳しい結果に。ともに次節が重要となった試合。(13.08.01)

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冒頭から謝罪の文章で始まることをお許しいただきたい。
この試合のプレビューで私は『堅守速攻の復活なるか!』と表題を記し、堅守速攻がチームの立て直しの妙薬となるのではないかという見込みを書いた。また、両チームともに前線に強力なFWがいることで、そこにボールを預けてしまえば…というような狭く、安直な予想をあげてしまった。
ただ試合の蓋を開けてみれば、その予想は全くの的外れ。新加入選手の起用により、両チームがこんなにもアイデア溢れるサッカーに変貌を遂げるとは! 当レポートでは、鳥栖と大分のそれぞれの良かった点を記し、彼らの戦いぶりがいかに今後に期待を持たせるものだったかをまとめたいと思う。

今節から、鳥栖はCBに菊地直哉を起用した。7月23日に加入が発表されて、間が無い中での起用である。
コンビネーションに不安はあったものの、そんなものは試合開始直後に吹っ飛ばしてくれた。
彼が、最終ラインでボールを保持することで、それよりも前のポジションでさまざまな動きを作る時間が取れた。
今までは、中盤や前線にすぐにボールを預けることで、プレーの選択肢幅を広げることが少なかった。しかし、相手チームに『どんなパスでも出せるぞ!』というイメージを持たせることで、相手守備の狙いどころを絞らせなかった。
録画でチェックして欲しいシーンがある。26分前後の鳥栖の攻撃である。オフサイドにはなったが、DFから中盤、そしてフィニッシュに至るまでが長短のパスで大分の守備の隙を突いて攻めたシーンである。
菊地直哉が直接コントロールしているわけではないが、FKからリスタートされたボールを左サイドでポゼッションすることで、相手を揺さぶることができる典型的なシーンと言える。
大分が、守備のブロックを引いてやや引き気味にしていたせいもあるが、リーグ前半戦を戦った鳥栖ではあまり見ることができなかったシーンと言える。
それだけ、鳥栖のポゼッションが機能していたということであり、大分のシュートが1本しかなかったことが証明している。

大分にも今後に期待できるプレーがあった。
もともと、右サイドDF土岐田洸平、MF為田大貴、FW西弘則らが連携を見せながら相手を崩すことはできていた。
そこに、FW松田力までも絡んでさらにライン奥深くへと崩すことができていた。
そうなると、逆サイドに位置するMFチェ ジョンハンへのマークが薄くなる。たびたび中央へ走り込む姿勢を見せていた。
終了間際の彼のシュートが決まっていれば・・・と、大分のサポーターは地団太を踏んだことだろう。
さらに、「今までは、リスタートから点を取れなかった」(田坂和昭監督/大分)のが、セットプレーで2得点をあげることができた。

鳥栖も大分も、どうしても“前線へ長いボールを送る”イメージが定着している。
これは、強力なFWがいるからこそできることであり、それがスタイルとして戦ってきていた。
しかし、今節みたいに前線でアイデアある攻撃を見せることで、相手が守備での的を絞りにくくなり、それまでに持っていた攻撃力がパワーを増すのではないだろうか。
この試合では、FW豊田陽平(鳥栖)は二本、FW高松大樹(大分)は一本しかシュートを放っていない。にもかかわらず、得点は両チームで5得点入っている。それだけ、周りの選手がゴールに向かって行けたといえるのではないだろうか。

後半戦は始まったばかり。残り試合も16試合ある。今後に課題で見えてきたことも最後に上げておきたい。
鳥栖はやや引き気味の相手ではボールを回すことができたが、前線からボールを追って来たり自由に動く相手ならば、同じようにポゼッションできるだろうか。パススピードや、トラップの質は大丈夫だろうか。次節以降、そこにも注目しておきたい。
大分は、相手DFでボールを持たれているときは、引き気味でも相手にボールを持たせておけば失点の可能性は少ない。しかし、高い位置でボールを回され始めた時にそのままラインを下げずに相手にプレッシャーをかけることができるかどうか。今節でも、ボールに対してのプレスが少なく簡単に突破を許してはなかったか。
できる限り、前線に近いところでボール奪取ができれば、右サイドの攻撃や左サイドへの展開が生きてくるものと思う。
今節に見せた可能性を次節以降にも出し続けるための意見の一つととらえていただきたい。
勝負事なので、結果はつきものであるが、今節に見せたプレーの数々が次節どのように進化しているかを見てみたいと感じさせる試合であった。

サッカーは、確実に進化している。
プレーの質だけでなく、戦術もバラエティに富んでいる。そして、何よりも観る人が求める内容も高くなっている。
それだけ、サッカーには不確定の要素が多く、結果が予測しにくくなっている。
同じ状況が2度とは起きないサッカー。だからこそ、一瞬たりとも目が離せない。
サッカーは、試合のいたるところにドラマが隠れている。

以上

2013.08.01 Reported by サカクラゲン
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