前節までで達成した5連勝は実に素晴らしい結果だ。まず何よりそれは連勝新記録。J参入9年目、徳島は3度目のチャレンジ(2010年、2011年に一度ずつ4連勝したが5連勝はならず)を成功させてクラブに新しい歴史を刻んだのである。
そして同時に、その5連勝によってチームはついにプレーオフ圏内へ割って入った。なかなか失点を止められず、シーズン前半戦(21節)終了時点では15位に沈んでしまっていたが、7月に入った途端一気に進化を爆発させてガラリ変貌。見違えるほどの堅い守備をベースとした戦いであっという間に15もの勝点を上乗せし、自らの位置を急浮上させた。
ただ忘れてはならない。今季目指しているのは、他でもないJ1昇格。そのことを考えれば5連勝もあくまで通過点であり、それにゆっくり浸っているようではいけないということだ。しかも今節は意識と精神面が勝負のカギになるであろう戦い。選手たちには、前節までと変わらない高い集中、受けに回らない強い気持ちが求められる。
というのも、迎える岐阜が新しい戦力を加えて大きく変化し、巻き返しへの意欲を大いに増しているから。
岐阜は夏の移籍期間に積極的かつ大胆な補強を行った。低迷する状況を脱出してJ2残留を果たすべく大きな組織改革に着手し、チームは姿を大きく変えたと言えよう。バージェと中村祐輝が入った前線は確実に活性がアップしているし、守備は鳥栖からやって来た木谷公亮の働きによって安定感が出てきた印象。事実前節・岡山戦では前記の2トップが連携を見せて先制点を奪い、木谷は決定的ピンチからチームを救っていた。
さらに彼ら新戦力は、既存選手たちのメンタル面にもいい影響を与えていると言っていいだろう。前節のゲーム後、樋口寛規も「ある程度の手応えは得られたと思います」と語っていたが、新しい力が持ち込んだエネルギーでチームには徐々に自信が蘇り始めているようだ。
こうした岐阜の変化を考えたなら、やはり徳島は今節相当の注意を払ってゲームを進める必要がある。特に守備については、前記のバージェや中村の特徴がまだ十分把握し切れないとあって、一瞬たりとも集中を途切れさせてはならないだろう。個々の細かなポジショニング修正と組織全体のバランス維持により、その動きに対応できるだけの準備を常に高い意識のもと整えておかなくては。
しかしだからと言って、慎重になり過ぎ、受け身に回ってしまうとそれは岐阜の思うツボだ。ひとつひとつのプレーに思い切りや積極性を欠けば、きっとピッチ上の流れを自ら失ってしまう。それだけに徳島としては、警戒しつつも、これまで通りの強い気持ちが絶対に不可欠。自分たちから仕掛けていく姿勢を攻守両面において90分間出し続けなければならない。
「チーム全体でやるべきことがうまく浸透してきている」と宮崎光平も口にしていたが、その言葉通り今の徳島は試合を重ねるごとにどんどん一枚岩としての強度を増している。しかも連勝というこれ以上ない結果がついてきているとあって、選手それぞれも自分たちのサッカーへの自信をこれまで以上に深めているはずだ。
そのような理想的な状態をまだまだ続け、さらなる組織的前進を遂げるためにも、徳島はこの一戦を決して落とせない。そのためにチームがホーム鳴門でどれほどの集中と気持ちを見せてくるか、注目は高まる。
以上
2013.08.03 Reported by 松下英樹
J’s GOALニュース
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