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今節・第28節でちょうど2/3の地点を迎えるJ2。熊本と岡山の試合は、唯一12日(月)に行われる。前日の結果を受けて共に順位に変動が生じる可能性があるため、残りの1/3で再びプレーオフ圏への浮上を狙う上でも、お互いに譲れない一戦だ。
まずはホームの熊本についてだが、前節の鳥取戦では藤本主税が7試合ぶりに復帰し、トップ下の位置でプレーすることでタメを作り、ここ数試合の課題のひとつであった攻撃の時間を増やすことにつながった。池谷友良監督代行体制となって改めて植え付けた守備意識はチーム全体で確かに高まっており、試合そのものは安定して運ぶことができるようになってきたと言っていい。ただ、結果として無得点に終わったことを考えると、徐々に増えている攻撃の時間や回数をゴールに結びつける策が必要。今週6日に移籍期間の延長(来年1月1日まで)が発表された堀米勇輝は、「前節はボランチとの駆け引きはできて疲弊させることができたと思うけど、もっとゴール前にスプリントを入れたり、最終ラインに向かってドリブルで仕掛けたり、相手DFに『やられるかもしれない』っていう脅威を与えるプレーをしないといけない」と話す。
10日に行った紅白戦では、岡山を想定したBチームの背後を狙って前の3人が積極的に動き出す場面が見られた。こうした形は出し手との判断やタイミングの共有が不可欠だが、「常に狙いを持って繰り返すことがジャブになって効いていく」(池谷監督代行)という面もある。とくに、現状の布陣では前線に高さがなく、サイドからのクロスで得点機を作る可能性が低いとなれば、例え1発で合わなかったとしても背後を狙う形に何度もチャレンジすることが、ラインを混乱させることにもつながる。「3人ともボールサイドに寄りがちなので、バランスを保ちながら起点を作りたい」と仲間隼斗が話しているように、モビリティのあるキャラクターが並ぶからこその優位性、すなわち流動的な動きでギャップを作り、好機を逃さずそこを衝けるかが、攻撃においては鍵となるだろう。
一方の岡山は、今シーズン初めての連敗で順位も10位と下降。21〜23節の3試合連続無失点だった守備が直近の4試合で7失点と、序盤の好調を支える要因でもあった堅守が影を潜めている。しかしながら、前節のG大阪戦では初先発の久木田紳吾のゴールで先制したあとも優位に進める等、「ポジティブな部分がたくさんあった」と影山雅永監督が話す通り、敗れた中でも収穫を得た。
荒田智之を負傷で欠く状況にあって、意図を持ってボールを動かしながら相手の守備網を崩そうとする姿勢がうかがえる。仮にスコアの上で劣勢に立たされることがあっても、そうしたスタイルを継続してきた自信、また終盤に強い戦いぶりを展開できていること、それを裏付ける走力や戦い抜く意思が、チームの推進力となっていると言える。前節は途中出場の押谷祐樹のゴールで1点差に詰め寄り、熊本との前期の対戦(16節)でも3点先行されながら終盤に押谷が2点を返すなど、ラスト15分で13得点という数字はリーグ2番目の多さを誇り、総得点に締める割合は実に4割を超えている。
守備面の改善をはかって4戦負けなしの熊本に対して連敗中の岡山とチーム状況は対照的だが、この試合において見どころとなるのは、ともに狙いとする攻撃を展開できるかということ。熊本は前述の通り、岡山の最終ラインの背後を効果的に衝く等、アタッキングサードでの崩しが大きなポイントだが、そうした場面を多く作り出すためにも、「テンポ良くボールを動かすこと」(池谷監督代行)をトレーニングで強調していた。そこで必要になってくるのが、吉井孝輔が「クサビに対していい距離でサポートができれば前に圧力をかけられる」と言うように、受けられる位置に顔を出すことを含めて適度なアングルや距離感を保つこと。もうひとつが、「シュートかパスか、ドリブルか」(堀米)というゴール前の局面でも求められる判断の早さ。それに基づいて攻撃を完結できれば、不用意なボールロストからスピードのある岡山の攻撃を受けるリスクを減らすことにもつながる。前線の配置がやや異なる中で、双方が相手の3バックをいかに攻略するかに注目したい。
前期の対戦で影山監督をして「熊本の選手たち、チーム全体がこのゲームに懸ける思い、そこで上回られた」と言わしめたように、序盤から戦う姿勢を表現したことが結果につながった。池谷監督代行も「あと1歩を出せるかとか、そういう部分がゲームを分ける」とメンタル面の重要性をミーティングで説いたという。ラスト1/3での浮上に向けて、加速の時。最後まで戦い抜き、真価を示したい。
以上
2013.08.11 Reported by 井芹貴志













