残り3分の1 となったJ2リーグ戦。それぞれの順位やチーム状態を見つめながら、今シーズン最後の3連戦に突入する。
激流に流されコントロールを失ったボートの舵を繰ってクルーが必死で立て直し、上流に向けて水を掻いているがその場から前へ進めない。後半戦開始からの4連敗、3連続ドローを経た暫定13位の山形を表現すれば、そんな感じになるだろうか。とりあえず向かうべき方向を向き安定した状態は取り戻したが、ここから上流に向かって漕ぎ進んでいくために必要なものは何か。長い模索は続いている。
第25節・岡山戦では逆転され、その後の3試合はすべて追いつかれて1-1のドロー。思うように勝点を伸ばせない現実の前では、本来プラス材料である4試合連続前半で先制している事実も霞んで見える。特に課題となるのは後半の入り方。「前半のゲームに対しての入り方、気持ちの部分は非常に充実したものを持っているが、後半多少、1点取ったことによってどこかで受け身になってしまっている部分はあるのかなと思う」と話すのは小林亮。「チームとしてその1点を守るのではなく、1点を維持しながら、相手に攻めさせながらしたたかにチャンスを狙っていくこと、1点リードしている余裕を相手に感じさせるような試合運びが大事」。どんな試合展開になるかは蓋を開けてみなければわからないが、リードしてもされても、簡単な勝利はないという覚悟と必ず勝利するという決意は、ホームのスタジアムを含めて持ち続ける必要がある。
神戸は第16節・鳥取戦に敗れて以降、後退した2位に定着。首位・G大阪を追いながら、自動昇格圏を維持してきた。同勝点で迎えた第25節・G大阪との直接対決を2-3で落とすなど、ここまで首位返り咲きは果たせていないが、常に首位をうかがいながら推移してきた神戸が前節、0-1と痛い敗戦を喫した相手が最下位・岐阜だった。この結果、3位・千葉との差は6のままだが、G大阪との勝点差は4に開いている。
岐阜戦では、前半終了直前にコーナーキックから失った1点を最後まで追いつくことができなかった。「チームとして攻撃をしている感覚がありませんでした。クリアボールがたまたま入れ替わってチャンスになったり、ビルドアップをしている感がなかった」(小川慶治朗)、「今日はコンビネーションの面でノッキングを起こしているところがあった」(橋本英郎)。それが暑さに起因するものなのか、対戦相手のポジションに緩んだ部分があったためか。いずれにしてもここでの連敗は避けたい。逆に今節を乗り切れば、J2最多の11勝を挙げている得意のホームに東京V、福岡を迎え撃つ2連戦が待っている。
前回対戦は第7節。51分、奥井諒の強烈なミドルシュートが決まって1-0と神戸が勝利した。その試合同様、今回もエステバンが負傷によりピッチに立つことはないが、アタッキングサードでは、田代有三の高さやポポの突破力など個の能力の差で勝負できる攻撃陣がそろっている。山形としては前線への自由な配球を防ぐためにも、ボールの出どころには厳しくプレッシャーをかけられる状態を維持することと、自陣のセカンドボールで競り勝つ態勢を両立したい。また、山形はサイドで起点をつくることは可能だが、単純なクロスでは千葉と並び失点26とJ2最少の神戸から得点を奪うことはできない。ダイレクトパスなどを含めて相手の秩序をいかに崩していけるかもポイントになりそうだ。
次節からアウェイ2連戦の山形では、夏休み最後のホームゲームとなる。めざすのは、第20節・松本戦以来、ホームで5試合ぶりの勝利だ。
以上
2013.08.17 Reported by 佐藤円
J’s GOALニュース
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