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【J1:第24節 鳥栖 vs 名古屋】レポート:好調同士の直接対決。お互いに持ち味を出し切った内容で勝点1を分け合う。鳥栖は4戦、名古屋は9戦負けなしに記録を伸ばし好調さを持続(13.09.01)

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物事には、すべて始まりがあって、結果に至る過程に同じものはない。悪天候により開催も危ぶまれたJ1第24節・鳥栖対名古屋の好調同士の一戦は、1−1の引き分けで終わった。90分間の試合の中で、得点シーンは2回。35分に名古屋のDF増川隆洋の「触るだけ」(増川)の先制点と、50分の鳥栖の水沼宏太の同点弾である。本レポートでは、その得点シーンについて触れてみたい。

試合前日にGK林彰洋が語った言葉である。
「名古屋は身長が高い選手が多いので、セットプレーでの対応がキーとなる。ボールをキャッチするのか弾くのかはハッキリとさせたい」。
35分に訪れた名古屋のFK。MF小川佳純によって鳥栖の左サイドから蹴られたボールは、GK林に向かって飛んでくるボールだった。ここに飛び込んだのは、名古屋DFのダニエル。GK林と競る形になって、かろうじて林のパンチングが勝った。ご存知の通り、林は長身で積極的に飛び出すのがうまい選手である。ダニエルの頭上に林の両腕が出る形で先にボールに触れた。この弾かれたボールが、名古屋FW玉田圭司の足もとに入った。玉田は鳥栖の選手をひきつけるドリブルを仕掛け、MF藤本淳吾へパスを送ると、藤本はダイレクトで前線に残ったMFダニルソンへ。受けたダニルソンはワンタッチで鳥栖ゴールに体を向けると、ゴール前の増川にグラインダーの速いクロスを送って先制点を演出した。
ヘディングに強いダニエルとの競り合い。GKは手を使えるとはいえ、林のパンチングは簡単なものではないが、結果的には気を付けていたセットプレーの一連から、鳥栖は先制を許してしまった。

鳥栖の得点シーンは50分。左サイドハーフウェイライン辺りでDF金民友からボールを受けたMF高橋義希は名古屋の選手との距離があることを確認し自らボールを運ぶことを選択した。FW野田隆之介は、名古屋DFの間に走り込んで「ボールが来ると信じて」(野田)いた。逆サイドにはフリーの選手もいたが、高橋の選択は野田へのパス。受けた野田は、名古屋ゴールに向かってワンフェイクを入れて名古屋DFを置き去りにし、「(水沼)宏太がフリーで走り込んだのが見えた」(野田)ので、グラウンダーの速いパスをゴール前へ。水沼がこれを落ち着いてゴールに押し込んで試合を振り出しに戻した。

この2つの得点シーンで、決めた増川(名古屋)も水沼(鳥栖)も素晴らしかったが、得点に至る過程で特筆しておきたいのが、ダニルソンのトラップと、野田のワンフェイクである。どちらも決して簡単なプレーではない。ゴールを背に受けたダニルソンのトラップは、ワンタッチでゴールに向いただけでなく、完全にフリーとなるものだった。同様に野田も自分の後ろから来るパスをゴールに向かったプレーエリアに置いてのワンフェイクで名古屋DFを置き去りにしてフリーとなったものだった。この2人が、どこまでこの状況を頭に入れてプレーしていたのかは想像の域での話となるが、おそらくサッカー選手としてのゴールに向かう本能が選択させたプレーではないだろうか。シュートに至る過程の中にミスがあれば、得点となることはない。名古屋の先制点は、玉田がボールを拾ってから増川の得点まで完璧な一連の流れと言えるだろう。鳥栖の同点ゴールも、金民友からボールを受けた高橋の判断から水沼の得点まで、非の打ちどころがない。この2つの得点に、お互いのサポーターは満足したのではないだろうか。好調同士の対決は、見事な得点での引き分けに終わった試合だった。

「名古屋に勝つには、今しかないでしょう」と藤田直之は鳥栖の好調さをこう表現した。「選手たちのリアクションが良かった。(中略)これを継続して行きたい」とストイコビッチ監督も今の名古屋に手ごたえを感じている。好調同士の一戦は、得点シーンだけをとっても長文のレポートになってしまう。もちろん、本レポートには記さなかったが、守備においても、読者諸兄にお伝えしたいシーンもたくさんあった。公式記録には表れないプレーにもサッカーの魅力は存在する。

サッカーの華はゴールである。
そこに至る過程にも、見ている人を惹きつける魅力がサッカーにはある。
サッカーは、一人ではできないスポーツなのだから。

以上

2013.09.01 Reported by サカクラゲン
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