ようやくこの舞台に来ることが出来た−。キックオフ前、讃岐サポーターはこれまでチームに在籍した全選手のチャントをかなで、選手たちへの感謝の気持ちと今日の喜びをスタジアムに響かせた。Jリーグ元年ホーム開幕戦、高まる期待を抑えることはできない。
一方、対戦相手の磐田。昨季J2降格という苦汁を味わい、開幕札幌戦でまさかの黒星スタート。遠くアウェイまで駆け付けてくれた多くのサポーターをこれ以上裏切るわけにはいかない。
讃岐と磐田、どちらもJ2新参者でありながら、その立場は全く違う。それぞれの思いを秘め、共にリーグ初勝利を目指して試合は始まった。
「前半立ち上がりうまく入れた」という北野誠監督の言葉通り、最初にペースをつかんだのは讃岐だった。開始早々、この試合がJリーグデビューとなる綱田大志のクロスに我那覇和樹が左足を合わせる。そして立て続けに山本翔平のシュート。守備では人数をかけた早い寄せで磐田に前を向かせない。しかし、ゲームの均衡を破ったのは磐田だった。前半20分、「相手ディフェンダーの後ろにヤマ(山崎亮平)が見えた」というポポからの深いボールに山崎が合わせ、磐田の今季初ゴールともなる先制点をあげた。が、その後もゲームを支配する讃岐は磐田のゴールに迫る。同36分、アンドレアの右からのクロスをクリアしようとした磐田のオウンゴールで同点に追いつき、チーム歴代観客数で2番目に多い10,421人を湧かせた。
試合が振り出しに戻った後半、シャムスカ監督は「シンプルにワンタッチ、ツータッチで。あとはサイドチェンジを多く取り入れていくように」とピッチに選手を送り出した。果敢に攻め上がる磐田に対し、引き気味に守らざるを得なくなった讃岐の隙をついてきたのがエース前田遼一。後半4分、宮崎智彦のクロスをヘディングで押し込み、勝ち越しゴールに成功。讃岐のディフェンダーの背後から決めたさすがのシュートだった。普段あまり感情を表に現さない前田が喜びを爆発させ、チームは息をふき返した。それからわずか3分後、フリーになっていた山崎がこの日2点目。山田大記の体調不良によってスタメンに入った山崎は「そういうチャンスを生かしていくしか自分にはない」と語っていたが、見事チャンスを生かしきった。前半同様にポポからのボールで、磐田の新しいゴールデンラインが誕生した瞬間だった。そして同じく18分、駒野友一が直接FKでダメ押しのゴール。ゲームを決めた。
前半は互角の戦いを見せたものの終わってみれば、4−1の大差で磐田に軍配があがった。JFLでは『堅守』で名を馳せた讃岐も、磐田の前では簡単に牙城を崩されてしまった。
また、讃岐が後半放ったシュートはわずか1本。前半が良かっただけに、後半の戦いに大きな課題が残る。最終ラインからサイドへのフィードはぴたりと決められたのに、なぜそこからチャンスを作れなかったのか?人数をかけたプレスを抜かれた際のリスクマネージメントをどうするのか?決定力不足は?一つひとつをクリアしていかなければ北野監督の掲げる『勝点60』には遠く及ばない。
ただ讃岐は最後まで戦う姿勢を見せ、香川県民にJリーグの楽しさや盛り上がりを感じてもらうことが出来た。あとは勝利の喜びを感じさせて欲しい。Jリーグ1年生の長いシーズンは、まだ始まったばかりだ。
以上
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2024年4月27日(土)14:00 Kick off