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【J1:第4節 F東京 vs 川崎F】レポート:F東京が“完璧”川崎Fに完敗(14.03.24)

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電光掲示板のF東京のスコアは0のまま動かず、川崎Fはそれを尻目に面白いように数字を重ねた。終わってみれば、0―4。川崎Fの良さばかりが際立ち、F東京は良いところなく敗れた。

F東京は失点の時間帯、シチュエーションともに最悪だった。一方、川崎Fは相手の戦意を削ぐように、効率よく的確にチャンスをモノにしていった。
31分、大久保嘉人が米本拓司の横パスをカットすると、ゴール前まで運ぶ。その脇を抜けてきた小林悠がパスを受け、キックフェイントを一つ入れて左足を振り抜く。ポストを叩いたボールは、ゴールへと吸い込まれ、川崎Fが先制した。
さらに、前半終了直前、敵陣で三田啓貴が大久保にボールを奪われると、こぼれ球を拾ったレナトがそれを運ぶ。左サイドを走る小林を経由し、さらに大外を抜け出した谷口彰悟が一人を交わして中央にクロスを上げる。自陣から一気に駆け上がった大久保が頭から飛び込んでネットを揺らした。

F東京は後半開始から平山相太、河野広貴をピッチに送り出して反撃に出た。だが、すでに2点差がついていた川崎Fは、落ち着いてここを凌ぎきる。すると59分、F東京のビルドアップ中、高橋秀人が芝に足を取られた隙を見逃さず。小林のスルーパスに大久保が飛び出て得点を重ねた。79分には、左CKのこぼれ球をジェシが体を寄せて奪い、ゴール前にクロスを送ると、小林が頭で叩きつけて4点目。完璧な試合内容で勝点3を川崎へと持ち帰った。

週の半ばには、笑顔で会見場に座っていたフィッカデンティ監督は、「まったく別の気分」でその席に着いた。
「サッカーにおいては、こういった自分たちのミスが大きく結果に影響する。残念ながら今日はそのミスを犯してしまった」
フィッカデンティ監督が嘆く失点の直接的な原因となったミスの反省は個々に委ねるところが大きい。だが、それ以前に、川崎Fに気持ち良くやりたいサッカーをやらせてしまったことは猛省すべきだ。
最終ラインから丁寧に組み立てる川崎Fに対し、F東京は何もできなかったと言っていい。前線からプレスを仕掛ける意図はあったが、それがはまっていなかった。試合開始から相手の中村憲剛、大島僚太のドイスボランチへの2トップのプレスバックが間に合わず、三田が一人で対応する形が続いた。中盤の底で簡単に前を向かれ、そこを起点に攻められてしまった。さらに、後ろが加勢し、中村、大島に寄せてもサイドに起点を移されて、それをいなされる。後手を踏んだことで、川崎Fに時間とボールを掌握されてしまった。
当初のプランでの対応が間に合わないのであれば、次の行動に移らなければいけなかった。後ろを重くしてカウンター狙いに変更することも一つの手であったし、1トップ2シャドーに形を変えることもできた。そうした冷静な対処を欠いたのは、元をただせば、ミスによる失点からくる焦りだろう。

川崎Fは、試合前の風間八宏監督の「自分たちのプレーに集中しよう」という指示を忠実にやり抜いた。ビルドアップと、そこに付随するポジション移動をさぼらず行い、チャンスを確実にフィニッシュへとつなげた。守備でも大きな穴を空けず、ゴール前では体を張ってピンチらしいピンチもほとんど招かなかった。
「今何をするかということ、その整理がクリアにできた。攻撃でも意図のあわなかったパスミスはあったとしても、それ以外のルーズなパスミスはほとんどなかった。これが普通だというところでやってほしい」
試合後、淡々とした語り口の風間監督だったが、出色の出来の選手たちを誇らしく称えていた。

試合内容が悪い。思うようなサッカーができない。そういったときに、いかに粘り強く戦えるか。F東京が今、目指しているのはそこだったはずだ。どんな状況下においても、走る、戦うを反復し、たとえ目立たなくともスペースを埋める作業を怠ってはいけない。その上でついた大差なら、実力と受け止めるべきだが、この日はそうではなかった。F東京は時間の経過とともに、攻撃に力を注ぎたい前線と、最終ラインが乖離して間延びした。過去に何度も見てきた姿と何も変わっていなかった。その染みついた悪癖を取り除くのは、容易ではない。互いを触発し合い、ピッチの中で解決していくしかない。高くついた授業料の元を取るには、生かしてこなかった経験を生かすしかない。焦る人間に「焦るな」と言うよりも、まず「あのときはああだった」と気づきを与える方が、よほど効果的だからだ。

以上

2014.03.24 Reported by 馬場康平
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