2001年から浦和ひと筋でプレーしてきた36歳の山岸が突如、山形のユニフォームに袖を通すことになったきっかけは、開幕から出場を続けてきたGK清水健太の全治8週間の負傷。5月以降は複数失点がなくなり、守備の安定期を支えてきた守護神の離脱を「非常事態」と捉えたクラブ側が、頂点を知る経験値の高い山岸に白羽の矢を立てた。
第2種でトップに登録されたばかりの山形ユース・摂津颯登を除いても、清水が戻ったあとのGK陣は4人になる。石井肇テクニカルダイレクターは、清水のこれまでのパフォーマンスを高く評価していた一方、「4人でしのぎを削ってやっていく。そういうピリピリ感が欲しい」と山岸加入の化学反応にも大きな期待を寄せていたが、その山岸を誘う際にも「ポジションは空けてないよ」と明言したという。「レッズで見ていたのは、都築と激しいポジション争いをして、奪われて、奪い返して、また今年は西川(周作)が入って、チームのなかでのポジション争いを繰り返してきている。プロとしての厳しさを持っている選手なので、ぜひそこを吹き込んでもらいたい」。
「キャリアのなかで大きな分岐点だとは思いましたので、悩みましたけれども、自分が成長するための新しい挑戦、自分がひと回り大きくなるための挑戦という覚悟を決めて、この移籍を決めさせていただきました」。移籍を決めた理由を山岸はそう説明した。36歳は山形でもチーム最年長。その経験値の高さはチームにプラスの影響を与えることは間違いなく、周囲からはそれを期待する声は早くも高まっているが、山岸が一大決心をもって、人生で初めてクラブの垣根を越えた理由はそこではない。「サッカー選手である以上、チームのために試合に出て自分のパフォーマンスを発揮するというものは最大限の目標ですから、当然競争はあります。自分もその競争を一からチャレンジしていく覚悟で来ています」
心に燃料をくべて、山岸の新たな挑戦が始まった。
以上
◆山岸範宏選手 浦和レッズより期限付き移籍加入のお知らせ(リリース)
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6月28日(土)J2 第20節 山形 vs 磐田(18:00KICK OFF/NDスタ)
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2014.06.19 Reported by 佐藤円













