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【J1:第17節 C大阪 vs 鳥栖】レポート:戦い方を模索中のC大阪と、自分たちのサッカーを取り戻した鳥栖。その差が結果に出た、前半戦を象徴する一戦。(14.07.28)

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J1リーグ戦折り返し地点となった第17節、C大阪と鳥栖との一戦は、鳥栖がエース豊田陽平の今季9得点目となるゴールにより、1-0と勝利。勝点を34に伸ばして、前半戦を過去最高の2位で終えることに成功した。一方、C大阪はまたしてもホームゲームを勝利できず。白星からも7試合遠ざかり、16位甲府と同じ勝点18の15位という、残留争いに巻き込まれる形での折り返しを余儀なくされた。

試合後、ホームのキンチョウスタジアムにて、C大阪サポーターから巻き起こった大ブーイングが、現状を表していた。「史上最攻」というスローガンを掲げ、代表クラスのタレントを擁してきた桜色のチームに、本来の特長であるアグレッシブさは、もはや感じられない。マルコ ペッツァイオリ監督のもとでハイプレスをベースにチーム再構築中のC大阪だったが、この鳥栖戦でも、「まだまだ全然攻撃のパターンなどができていなくて、なかなかチャンスが作れていない」(扇原貴宏)状態だった。フォルランが中断明けでは初めて先発フル出場し、世界的ストライカーの一発にかけたところもあったが、W杯ブラジル大会から、オフを経て戻ってきた10番は、まだトップフォームではなく、シュートも遠目からのみ。加えて、前線からの連動したプレスがなかったため、前半から鳥栖に主導権を握られる時間帯も続いた。

それでも、この試合でインサイドハーフに入った南野拓実が、持ち味の推進力を活かして、シュートまで持っていく形も目立ったが、個人頼みでは、DF菊地直哉をはじめとする鳥栖の堅守を崩すことは難しい。扇原、南野、平野甲斐らの決定機も、相手守備陣やGK林彰洋の身体を張った好守に防がれ、決め手に欠いた。杉本健勇を投入した終盤には、ロングボールやパワープレーでがむしゃらにゴールを狙っていたが、土壇場では仕方のないこともあるとはいえ、それは本来のC大阪のサッカーとは程遠いもの。試合後、「不必要なロングボールを多く蹴り過ぎた。そして、不必要にボールを失い過ぎていた」とペッツァイオリ監督も課題を口にしたが、今の順位や、第11節名古屋戦以降、勝利から遠ざかっている状況などもあって、チーム全体に焦りが出ていたことは否めない。

「自分たちでミスをしたりして、チャンスをものにできなかったり、単純に失点してしまったり、自分たちの問題。今は監督のサッカーを信じてやっていくしかない」というのは、山口蛍。責任を一身に背負う主将は「メンバーも昨年と変わっていないのに、ここまで(成績が)違うというのは、単純にメンタルや集中力の部分(の問題)だけやと思うので。そこさえしっかり変えていければ、また強かった頃のC大阪に戻ってくると思う。だから、我慢してやっていくしかない」と、後半戦に向けて、改めてチームの立て直しを誓っていた。

一方の鳥栖は、「ここ2試合に比べれば、攻撃にしても、守備にしても、活発さや組織的なところを、少しでも取り戻せているんじゃないかなと思う」と試合後に尹晶煥監督も振り返ったように、本来の「走る」スタイルを取り戻していた。水沼宏太、高橋義希が先発した中、彼らの走力、機動力が前半から出ると、「(相手ボールの)インターセプトが多く、そこから前に攻撃に出て行けるシーンもあった。攻撃面でも、両ワイドの水沼やミヌ(金民友)、(池田)圭など、そういったところが相手の背後をどんどん取る動きによって、多くのチャンスはなかったにせよ、相手を苦しめることはできていた」(尹晶煥監督)。

さらに、「C大阪は個で打開できる選手がいるチーム。かといって、ボランチがフォルラン選手のところに付いてしまったり、南野選手のサイドに寄るとかしてしまうと、チーム全体のバランスが崩れてしまう。ウチの良さはチームがコンパクトに戦うことだと思うので、そうすることで選手たちの良さを消せると思うし、1人かわされても、2人目がすぐに行けるという状況を作れる。そこを意識してやっていた」というのは、主将の藤田直之。コンパクトさ、バランスということをチーム全体で共通認識を持って戦ったことで、C大阪の攻撃力を無力化。逆に、キム ミョンヒョク、高橋義希、金民友、豊田が絡んだように、守備から攻撃の選手までが連動したことで生まれた1ゴールは、まさに鳥栖の前半戦を象徴するかのような素晴らしい形だった。

「これだけ厳しい日程のなかで、最後まで戦い抜いてくれた選手たちに、感謝の想いを伝えたい」と述べた尹晶煥監督。ただ、この好成績にも、鳥栖イレブンに浮かれたところはない。「自分たちはチャレンジャー精神を持ってやり続けないといけない。あまり(成績を)意識することなく、これからも自分たちらしさを出していきたい」と豊田。足下をしっかりと見つめながら、前に進む鳥栖の姿勢には、今節苦杯をなめたC大阪も学ぶべきところがあるはずだ。

以上

2014.07.28 Reported by 前田敏勝
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