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[ 2005 ゆく年くる年:浦和レッズ ]大晦日の埼玉スタジアム2002
浦和の2005年はまだ終わっていない。
あと一歩のところでリーグ戦も、ナビスコカップも獲れずに終わった浦和だが、今季最初で最後のタイトルへ望みの残る状態なのだ。初めて日本代表に招集された長谷部誠の2ゴールの活躍で、天皇杯準決勝のさいたまダービー・大宮戦を延長戦の末4-2で勝利。ここにきてようやく明るい話題に湧く浦和だが、今年1年はまさに波瀾万丈。1シーズン制と長丁場の今シーズン、どのチームもけが人の多さには苦しめられた。だから、こんなことがタイトルを逃したことのエクスキューズになるとは思えない。ただ、さまざまな予想外があったことは確かだ。
まず1月に山瀬功治が移籍し、アルパイは6月に契約解除。紆余曲折の末、7月には昨年の得点王・エメルソンも欠けた。マリッチや、ポンテが加入するのはその後の7月の事だ。夏を過ぎ、今度はけが人も相次いだ。今でも内舘秀樹、ネネを欠き、先の天皇杯準決勝で途中出場の永井雄一郎も万全とは言い難い。また、なんといっても10月に田中達也が負った右足関節脱臼骨折は衝撃だった。自身が得点したその10分後の出来事で、更に得点不足の日本代表を救う存在として期待された矢先だっただけに日本中に衝撃が走った。だが、田中達也も来季へ、ドイツワールドカップへ向け既に軽いジョグを開始している。
ここにきて若手も成長、ようやくメンバー的にも落ち着きを見せ始めた浦和。だからこそ、明日の天皇杯のタイトルは譲れない。
いまだ終わらぬ浦和の2005年。他力でしかあり得なかったリーグ戦のタイトルとは違う。今回は自分たちが勝利さえすれば間違いなくタイトルは手に入るのだ。
2006年元日、本当の興奮が浦和を待っている。(text by 了戒美子)2005年12月31日(土)
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