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[ 2006 ゆく年くる年:浦和レッズ ]
【2006 Memorial Scene】悲願のJリーグ年間優勝。
かつてJリーグのお荷物とまでいわれた浦和が、ついに念願だったリーグ優勝を果たした。優勝決定後のインタビューで、キャプテンの山田の目には薄らと涙が浮かんでいるように見えた。94年の加入から12年、暗い時代を知る彼だからこその想いもあったのだろう。
【浦和 Playback 2006】
2003年のヤマザキナビスコカップ優勝を皮切りに、ステージ優勝、天皇杯制覇と来て、ついに今年念願だったJリーグ優勝を達成した浦和。とくに本拠地、埼玉スタジアム2002では絶対的な強さを誇り、リーグでの無敗記録は年をまたぎ、22試合にまで達した。真のビッグクラブへ向け、ひた走る浦和の姿からは頼もしさを感じ、その勢いは加速するばかりといえる。
ベンチにも多くの代表クラスが居座る豊富な陣容は、J屈指を誇る。ただ、今季の戦いを冷静に振り返れば、優勝という結果とは裏腹に、決して満足できるものではなかったのではないだろうか。
ハイライトシーンでは、得点王ワシントン(26試合26ゴール)の圧倒的な攻撃力ばかりが目立ったが、陰でチームを支えたのはMVP闘莉王を中心としたリーグ最小失点(34試合28失点)を誇った守備力だ。世間が浦和に抱く強烈なイメージとは異なり、そのサッカーは地味で、面白みに欠けるものだった。
「これからはいままで伸ばしたものをさらに発展させなければならない」(ブッフバルト監督)。もはや毎年の優勝争いは義務だといえる。指揮官は来季、ブッフバルトからオジェックへと替わるが、果たしてその戦いぶりに変化は表れるか。
「次の狙いはアジア」。とメディアは騒ぎ立てるが、まずはもう一度その戦いぶりを振り返ってもらいたい。だが、その前に明日(2007年元日)の天皇杯決勝を勝って締めくくりたいところか。ギドの功績を称える意味でも。
以上
Text by 栗原正夫2006年12月31日(日)













