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[ 2006 ゆく年くる年:サガン鳥栖 ]
【2006 Memorial Scene】
3年前にチーム再建を託された松本育夫監督が、サッカー人生50年目の節目を迎え、今季限りで第一線を退くことになった。来季は、05年から鳥栖でヘッドコーチを務め、『松本イズム』継承者である岸野靖之新監督が指揮を執る。松本育夫監督は、今後はGMとしてクラブ全般の指揮を執ることになる。クラブ史上最高の成績を残した06年が終わり、また新たなる挑戦が始まる。
【サガン鳥栖 Playback 2006】
『無失点でしのぎ、最少得点で勝つ』。2006年度に鳥栖が掲げた試合目標である。このために必要なのは、高いポゼッションだった。中盤でボールを回しながら、サイドチェンジとDFのオーバーラップの機会を待ち、相手の陣容が崩れ出したら、一気に攻め込む…。
カウンターサッカーが多いJ2の中では、際立ってインターセプト数とパス数が多い。この結果は、ポゼッションを高く保てた勲章でもある。反面、シュート数は少ない。打ってもいないが、打たれてもいない。ボールは支配しても、フィニッシュまでは持って行くことが少なかった。『最少得点で勝つ』ことを狙ったスタッフの考えには、絶対的なストライカーが新居一人だったことが背景にある。ならばこそ、少ない好機を得点に結びつけるために、中盤でのボール回しを丁寧に行わないといけない。『無失点でしのぎ、最少得点で勝つ』ことは、鳥栖の命題だったといえる。
来季は指揮官が岸野氏に代わる。しかし、つなぐサッカーを継承する事は間違いない。若い選手が多い鳥栖では、一人の選手の個性で戦術が左右されるようなチーム作りができるほど層は厚くない。また、選手個々が成長過程中である。若手の育成に定評ある岸野氏が監督に就任しても、若さと層の薄さは変わりない。選手一人一人の質を上げていくことが、鳥栖が上位に食い込む条件となる。選手の質とは、『ボールをきちんと止めて、正しく蹴る』ことにほかならない。この言葉は、岸野新監督の口癖でもある。今季見せたサッカーは、来季も健在である。
Text by サカクラ ゲン2006年12月31日(日)













